福岡市議会議員・山口つよし

平成21年~22年

◯山口委員 市職員の採用について尋ねる。22年度の市職員の採用者数と退職者数、うち技術系の採用者数と退職者数はどうか。

△総務企画局長 22年度の職員採用者数は242人、退職者数は445人、うち土木職や建築職など技術系の採用者数は56人、退職者数は76人である。

◯山口委員 技術系職員の人数と全職員に対する割合、及び過去5年間の推移はどうか。

△総務企画局長 平成22年4月1日現在、技術系職員数は1,783人で、全職員9,590人に対する割合は18.6%である。また、過去5年間における技術系職員の比率の推移は、18年度18.0%、19年度17.4%、20年度17.7%、21年度17.6%、22年度18.6%であり、ほぼ横ばいの状況である。

◯山口委員 22年度の技術系職員の採用のうち、土木・建築・電気・機械・造園等の職種の内訳を尋ねる。

△総務企画局長 22年度の採用者数は56人で、内訳は土木職31人、建築職10人、電気職7人、機械職7人、造園職1人である。

◯山口委員 新卒者の就職がここ2年は氷河期と言われ、需要が減少している中、本市職員の採用242人、退職445人と差し引き203人も減少するのは社会全体としても問題ではないか。

△総務企画局長 退職者数と採用者数の差については、平成21年4月の市立病院の地方独立行政法人化等の特殊要因もあり、203人の減となったものである。職員の採用については、事務事業の見直しや定年退職者等の状況を勘案し、次年度の採用者を年度ごとに決定しており、今後も必要な職員の確保に努める。

◯山口委員 病院関係の100人減を除いても、その他で100人も減少しているのが実態である。土木職員について、20年度から22年度の3カ年の採用人数はそれぞれ何人か。

△総務企画局長 20年度5人、21年度26人、22年度31人である。

◯山口委員 土木職員の採用者数にばらつきがあるが、その要因は何か。また、22年度及び23年度の土木職員の退職予定者数は何人か。

△総務企画局長 20年度の土木職採用者数が5人と少ないのは、土木局と下水道局の統合により土木職員数の大幅減が予定されていたことによる。また、22年度及び23年度に退職予定の土木職員は、22年度24人、23年度33人である。

◯山口委員 20人以上の新入職員が配属されても、特に技術系の場合は、1年程度では現場を任せる実働部隊の職員とはならず、指導する側にも新人と同数以上のベテラン職員が必要となるが、その点を認識しているのか。全体人数のみの調整ではなく、仕事の内容を加味し、各現場部局の意見を聞いて採用に当たるべきと考えるがどうか。

△総務企画局長 職員採用については、今後も事務事業の見直しや退職者数等の状況を踏まえ、毎年度必要数の採用を行っていくが、土木職など技術系職員は、事務職と比較して絶対数が少なく、採用者数の増減の波が大きければ人材育成や技術の伝承等に支障が生じる可能性があるため、今後も現場の声を踏まえつつ、職種間での配置の融通をきかすなど工夫し、採用者数の平準化を図っていきたい。

◯山口委員 臨時的任用職員数について、21年度の任用者数と過去4年間の推移を尋ねる。

△総務企画局長 21年度については、本庁や区役所等で働く一般的な臨時職員として、5月1日現在で890人を任用している。これまでの推移は、18年度が5月1日現在で886人、19年度が6月1日現在で916人、20年度が6月1日現在で726人である。同一時点での数値集計ではないため若干変動があり、また、各年度で業務内容の違いやそれに伴う繁忙期の変動もあり、一概に比較はできないが、必要な人数を適正に任用していると考えている。

◯山口委員 民間では正社員を減らしてパートやアルバイトなど非正規労働者をふやしており、問題になっているが、本市の臨時職員はどのような考えで採用しているのか。

△総務企画局長 臨時的任用職員については、効率的な人員配置の観点から、職員の育児休業取得や、繁忙期の一時的な業務集中などの場合に、予算の範囲内で必要最小限の期間と人数を適正に任用することとしており、正規職員を減らし、代替として臨時職員を任用するものではない。

◯山口委員 正規職員数は役所においては重要であると申し述べておく。これまでの答弁をまとめて、全職種職員数と技術系の職員数を年齢別に見ると、問題が一目瞭然である。全職員のうち57歳の職員が約400人、58歳が約350人と、50歳台後半の年代が圧倒的に多い。また、技術系職員も同様に、57歳の約100人を筆頭に、50歳台後半が多く、これらの人数が毎年退職していくことになる。この世代は業務を監督し、若手を指導する立場にあると思うが、一方で若手職員の数は減少している。例えば、40歳台前半の年代は200人前後と、50歳台後半の約半分、29歳以下の年代に至っては150人前後しかいない。採用しなければ職員数はどんどん減少するが、それで本当に市役所の業務が円滑に遂行できるのか。監督できる年代は多く、実際に現場に足を運び実施状況などをチェックする実働部隊の若手が少ないというこの年代のばらつきは、組織として良好な状態ではないと考えるが、所見を伺う。

△総務企画局長 職員の年齢構成はどの年度でも均等であることが理想だが、現状は議員指摘のとおり、50歳以上の職員が占める割合が全職員の約37%と高年齢層に偏っており、人材育成上や人事管理上好ましくないと考えている。今後、職員の大量退職が続くが、この時期をとらえ、採用の平準化により年齢構成のバランスを図っていくとともに、急激な職員層の若返りへの対策として、本市行政に精通するOB職員のノウハウを生かす再任用制度や嘱託員制度の活用で対応したいと考えている。

◯山口委員 特に技術系については、大量退職が続けば、諸先輩方の培った技術がうまく後輩に伝わらないと思うが、当局は危機意識を持って、技術の伝承に関する方針を持っているのか。

△財政局長 従来より、各職場で先輩が後輩に対し、具体的な仕事を通じて、仕事に必要な知識・技術などを習得させ、技術力の向上を図ってきたが、政令指定都市に移行した昭和47年前後に大量採用されたベテラン職員の退職が本格化していく中、技術の継承は重要な課題であることから、取り組み強化の必要性を認識している。20年度に技術分野の統括部門として財政局に技術管理部が新設されたのを機に、全庁的な技術職員の技術力の維持・向上を図るため、技術職員の職種・職責に応じた研修に取り組んでおり、21年度は新たに全庁技術研究発表会を開催するとともに、公共工事の一連の流れに沿った研修プログラム36講座を実施、延べ約1,200人が受講した。22年度は、技術職員へのアンケートで要望が高かった新技術や新工法等の新テーマを追加して内容を充実させ、21年度を上回る46講座を予定するなど、技術力の向上に努めている。

◯山口委員 研修受講で技術の習得を図ることは必要だが、その間、現場の事業は少人数で幾つも現場担当を駆け回ることになりはしないか。また、今後の研修のあり方についての考えはどうか。

△財政局長 研修プログラムの年間スケジュール作成に当たっては、職種ごとの対象研修時期の分散や、年度始めと年度末の業務繁忙期の期間除外など、事業担当課の実情を考慮している。また、年度当初に年間スケジュールを提示し、技術職員が自分の立場に合った研修を選択し、計画的に受講できるよう配慮しており、技術職研修が受講者の通常業務への負担とならぬよう努めている。今後は、入庁10年未満の若手職員に対する重点的な取り組みが必要と考えており、必要な研修を受講させ、技術力の向上に努めていく。その一環として、21年度より、他職場の体験研修や、OB技術職員を技術アドバイザーとして、長年培ったノウハウを伝える技術体験懇談会などを行っており、引き続き技術の継承に重点を置き、OB職員の積極的な活用などで技術力の維持向上に努めていく。

◯山口委員 国主導で自治体職員数の4.6%以上の削減が求められているとはいえ、毎年100人程度の職員数を削減しており、特に20代の若手の減少が顕著である。技術の伝承で肝心なのは、やはり現場で先輩が直接指導することだが、その余裕もなければ、上辺だけのまねで終わってしまうと心配している。特にこれからの公共事業は、新築の事業だけでなく、アセットマネジメント推進の立場から、建物を手直しして延命化を図るという技術の違いからくる困難さが出てくる。また、事業の継続を考えると、技術系に限らず、事務系も同様である。10年後、20年度の職員構成を考えて採用していくべきと考えるが、市長の所見を伺う。

△市長 職員全体の世代別の分布がいびつであり、技術の伝承の受け皿となる若手職員が少なく、受け継いでいく技術の総量が限られてくることから、アセットマネジメントへの対応のためにも、技術の伝承を採用全体の考え方に盛り込むべきという考えは、議員指摘のとおりと思う。そのために、技術の円滑な受け渡しができるよう、人材育成も含め、将来を見据えた職員採用に努めていく。

◯山口委員 入札制度の総合評価方式と地場企業の受注増について質問する。21年度に開始された総合評価方式の入札について、21年度の契約件数と工事全体の契約件数、総合評価方式が全体に占める割合、及び地場外のみによる落札件数を尋ねる。

△財政局長 総合評価方式による入札は、平成21年6月に3億円以上の工事に対して本格導入した。21年度の工事契約件数は、水道局・交通局分を合わせた市全体で、試行を含め17件であり、市全体の工事契約件数2,581件に対する割合は0.7%、うち地場外企業のみの落札件数は、17件中3件である。

◯山口委員 総合評価方式について、これまでの一般競争入札や指名競争入札と比べ、どのように評価しているか。

△財政局長 総合評価方式は、価格と品質を含めた総合的な評価により落札者を決定する方式であり、公共工事の品質の向上、企業の技術力向上、くじ引きの回避、談合防止などが利点に挙げられる。これまで、工事成績評定の平均点が全工事の平均点より約4点上回っているほか、複数の入札者が最低金額で同額入札となった工事36件において、技術評価点が最も高い企業が落札者となり、くじ引きが回避されるなど、より優良な企業の選定につながるという一定の効果があらわれており、公共工事の品質確保が図られたものと考えている。

◯山口委員 くじ引きの回避は本市にとって望ましいと考える。一般競争入札の対象工事を1,500万円以上に拡大したが、どう評価しているのか。また、工事の最低制限価格について、平成21年10月の算出モデル改定後の平均値は20年度と比較してどうか。

△財政局長 一般競争入札の対象拡大は、競争性・透明性を高め、談合防止を図ることを本来の目的としていたが、登録業者の入札参加機会の拡大にも寄与しているものと評価している。また、工事の最低制限価格については、契約課契約分の20年度の平均値77.8%に対し、改定後の平成21年10月から平成22年8月までの平均値は84.3%と6.5ポイント上昇している。

◯山口委員 地場企業が受注している福岡市の公共工事の割合はどうか。また、入札参加資格において地場企業の優先にどのような工夫をしているか。

△財政局長 21年度に契約を行った工事における地場企業の受注実績は、件数で88.3%、契約金額で73.6%である。また、地場企業への優先発注については、発注に当たって案件ごとに定める入札参加資格において、建築は予定価格20億円未満、一般土木は10億円未満の工事は原則として地場企業であることを要件に発注を行っている。例外としては、地場企業では対応できない高度な技術力が必要な電気プラントや機械プラントなど一部の特殊工事についてのみ、地場外企業にも対象を広げ発注を行っている。また、大規模かつ技術難度の高い、いわゆる大型工事については、施工能力の関係から地場外企業にも入札参加資格を広げているが、この場合においても、JV発注を採用し、地場企業の技術力・経営力の向上を図るため、構成員の一部に地場企業を参加させることを原則としている。

◯山口委員 地場、地場外ともに下請業者として地場企業が受注している割合はどうか。

△財政局長 21年度に財政局契約課で契約を締結した工事で、一部が下請工事に出されたもののうち、地場企業が下請で受注した割合は、地場企業が落札した場合は68%、地場外企業が落札した場合は21%である。

◯山口委員 公共工事の発注自体が減少する中で、市民から、税金の使い方として地元企業を優先してほしいとの要望が多く寄せられているが、地場外の大手企業が落札した場合、地場企業が下請に入る割合は少なく、現在、文書で地場企業の下請優先発注を要請しているにもかかわらず、21%にとどまっている。地場企業の採用をさらに進めるために、総合評価方式で、地場企業の下請率が高い場合に加点する等の方策をとることはできないか。

△財政局長 総合評価方式については、工事の品質確保の観点から、企業の技術提案や実績等を主体とした技術評価項目の構成・配点としており、地場企業の下請率が高い企業を加点することについては、業種によっては市内に下請できる企業がないなどの理由でやむを得ず地場外企業を下請としている状況があること等から、慎重な判断が必要と考えているが、構成・配点のあり方について、今後、他自治体の状況等も踏まえ、市総合評価技術審査委員会などでも検討していく。

◯山口委員 技術の向上という点から尋ねていく。総合評価の結果を入札参加業者に公表しているか。また、問い合わせがなくても知らせているのか。

△財政局長 総合評価の結果については、問い合わせの有無にかかわらず、入札参加者名、各入札参加者の入札価格、技術評価項目ごとの点数、評価値についてのみ、落札者決定後速やかに本市の契約部署や本市ホームページ等で公表している。

◯山口委員 総合評価のうち技術評価項目は、提案項目と企業評価項目に大きく分かれる。企業評価項目は、施工能力や技術者の能力、社会貢献等で構成されており、客観的に評価されるため、入札参加業者も自分の実力がわかるが、提案項目である技術提案と施工計画の評価内容では、点数のみが公表されており、入札参加業者は、他の業者と比較してどのように評価されたか知ることができない。入札参加業者の全体の技術レベルを上げるため、提案項目の評価内容を公表すべきと考えるがどうか。

△財政局長 提案項目は、各企業の提案内容が知的財産であることや、競争性の確保の観点から、公表は行っていない。しかしながら、国土交通省では、平成22年4月から、総合評価方式の透明性の確保等の観点から、入札参加者自身に限定して、各提案を加点対象とするか否かを通知しており、今後、他自治体の状況等も踏まえ、同様の取り組みについて検討していく。

◯山口委員 密室で決まっているとの疑念を持たれないよう、速やかに公表の検討に入るよう要望しておく。また、法人市民税収入及び地場企業からの税収入について、過去2年間の推移はどうか。

△財政局長 法人市民税の収入額については、20年度は430億3,000万円余であり、21年度は333億1,000万円余を見込んでいる。そのうち地場企業からの法人税割額は、20年度は125億円余であり、21年度は92億3,000万円余と見込んでいる。

◯山口委員 法人市民税は430億円から333億円と約100億円減少しているが、22年度の予算は21年度よりさらに低くなる見込みである。全体の収入税額が下がっても、地場企業の割合はおおむね全体の30%を超えることがなく、厳しい状態が続いている。現在、国において法人税率の引き下げが検討されているが、仮に法人税の税率が5%減となれば、本市の法人市民税は21年度税収から見てどの程度減少するのか。

△財政局長 法人市民税は法人税額を課税標準としていることから、本市の減収額は約42億円と見込んでいる。

◯山口委員 本市の法人市民税収入は、ここ4、5年で400億円台から300億円台へと減少を続けており、法人税率の見直しが行われれば、さらに約42億円減少の200億円台になる。福岡経済全体の発展こそが本市の根幹であり、地場企業の増収増益は、従業員の収入増、ひいては市全体の活性化につながる。この好循環をつくるために公共工事でできることは、いかに地場企業の受注機会をふやすかにかかっているのではないか。これから大量の公共施設が更新時期を迎えるが、今後、本市がどのような手だてをとるかが、地場企業の浮揚、ひいては税収増にもつながると思うが、市長の所見を伺う。

△市長 市民生活の安心と都市の成長に向けて必要な施策を着実に進めるとともに、地域経済の実態に応じた経済・雇用対策に取り組んでいく必要があると認識している。特に地場企業は、地域経済の担い手であり、地場企業が元気にならなければ税収も上がらず、地域経済もうまく回っていかないことになる。従来から、公共工事の発注に当たって、可能な限り地場企業を優先してきたが、さらに議員指摘の入札制度の改善なども含め、今後とも地場企業の受注機会の拡大を図り、地場中小企業の育成に努めていきたい。

◯山口委員 次に、市営渡船事業の収入増について尋ねる。21年度の市営渡船事業特別会計における収入額と支出額、市からの繰入金額は幾らか。

△港湾局長 歳入歳出とも同額の14億9,200万円余であり、歳入のうち一般会計からの繰入金は9億4,000万円余である。

◯山口委員 過去10年間で市の繰入金が一番少ない年度と金額、その要因を尋ねる。

△港湾局長 島民人口の減少や少子高齢化の進行による利用人員の減少等により、一般会計からの繰入金は長期的に増加傾向にある。過去10年間で繰入金が一番少なかった年度は12年度の繰入金8億7,800万円余であるが、市営渡船事業の収入につながる特別なイベント等があったわけではない。

◯山口委員 市営渡船事業の損益分岐点から見て、乗客と貨物において収支の均衡が保たれる数値を試算しているか。

△港湾局長 21年度の歳出決算額14億9,000万円余に対し、乗客収入・貨物収入は3億7,200万円である。この支出を事業収入で賄うには、乗客人員が現行の約100万人から約400万人へ4倍の利用増、貨物件数が約10万件から約40万件へ4倍の利用増が必要となる。

◯山口委員 21年度の貸し切り船及び納涼船の件数と収支状況はどうか。

△港湾局長 21年度の貸し切り船運航については、32件の利用があり、収入が360万円余、船舶建造に伴う経費や人件費の基本給など定期航路の分を除き、職員の時間外勤務手当、船舶燃料費等の追加的支出が70万円余となり、収支差額は290万円余である。納涼船の運航では、運航日数18日間、利用人員2,253人であり、収入180万円余、支出は、貸し切り船と同様の費用として120万円余であり、収支差額は60万円余である。

◯山口委員 通常の定期航路、貸し切り船、納涼船を合わせても、黒字化には特段の施策が必要なことがわかるが、この経営的収支状況の実態をどう見ているのか。また、22年度は改善に向けて手を打っているのか。

△港湾局長 市営渡船事業の収支については、一般会計からの多額の繰り入れが継続しており、非常に厳しい経営状況にあると認識している。これまでにも、多客時の臨時便の運航、貸し切り船や納涼船の運航等により増収を図るとともに、ダイヤ改正による利便性の向上、委託費用や船舶の検査費用の削減等により効率的な運営に努めてきた。また、20年度から、港湾局に市営渡船事業の経営改善に係る組織を設置し、利用者や地元の意見を聞きながら、経営改善の検討も行っている。

◯山口委員 貸し切り船や納涼船の運航にはまだ余力があると聞くが、港湾局は市営渡船事業の赤字は仕方ないと諦めているのではないか。航路別では、1航海当たり乗船者数は何人で収支が合うのか。

△港湾局長 21年度歳出決算額のうち、船舶建造費に係る起債の償還額や船舶等の維持管理費を除く人件費、燃料費など運航に要する経費のみを賄うために必要な1航海当たり平均乗船人員を航路別に試算すると、玄界島航路は21年度実績の18人を77人へ約4.3倍、能古航路は44人を82人へ約1.9倍、志賀島航路は21人を52人へ約2.5倍、小呂島航路は12人を69人へ約5.8倍の増加が必要となる。

◯山口委員 4航路すべてが厳しい状況だが、航路縮小は断じてあってはならないと考える。一度休止すれば再開のめどが立たなくなるのは、これまで廃止された航路を見れば明らかであり、本市の財産として今後も育てていくことが大切と考える。本市は、食に関しては高い評価を受けており、全国的に知られているが、観光の行き先として知られているところは逆に少ないのが現状である。半日コースや1泊コースでの楽しみ方等の情報発信が足りないと考えるがどうか。

△経済振興局長 本市の観光コースに関する情報発信については、観光情報ウェブサイト・よかなびにおいて、観光地や食等の最新情報に加え、モデルコースを掲載しており、21年度は多言語による観光情報をさらに充実したところである。また、地元住民の発案による体験型観光商品・福たびの開発・支援を行うなど、新たな観光コースの充実強化にも取り組んでいる。今後とも、民と官が連携して福岡の魅力づくりに取り組むとともに、国内外におけるプロモーション活動やホームページ等による福岡の魅力発信に努めていく。

◯山口委員 現在、国内・国外の観光客へ航路利用について情報を発信しているか、また結果はどうか。

△経済振興局長 国内外でのプロモーションとして、来福観光客向けに、4カ国語対応の福岡観光ガイドブックや9カ国語対応のよかなびで、のこのしまアイランドパークや金印公園などの能古島や志賀島の観光地紹介を行うとともに、市営渡船による交通アクセスを案内している。同ウェブサイトは、21年度実績で約1,700万件ページビューと自治体の観光ウェブサイトとしては非常に高いアクセス数である。また、福たびにおいて、能古島や志賀島などに関する歴史・自然ツアーを実施している。なお、観光客による市営渡船の利用状況は把握していない。

◯山口委員 経済振興局が船の利用状況を把握していないのでは、利用促進もできない。例えば志賀島の航路では、休暇村や海の中道などの宿泊施設を生かし、旅行社に船を利用したイベント等への活用を要請したり、玄界島航路では、海の幸が豊富な漁港があっても観光客の食事場所がないので、地元にも協力を願い、観光客向けの環境を整備したりといったことを行政がすべきと考えるが、経済振興局長の所見を伺う。

△経済振興局長 地域への集客を図るためには、観光資源を掘り起こして磨きをかけるとともに、観光案内や外国語対応等の受け入れ環境を整備し、プロモーション等による情報発信が必要と考えており、今後とも、港湾局と連携しながら、旅行会社や地域の方々の発案による体験型観光商品・福たびの開発・商品化を積極的に支援し、市営渡船の利用促進にもつながるよう努めていく。

◯山口委員 福岡都市圏の大島航路や相島航路などを見ると、大島には観光客向けの宿があり、相島は朝鮮通信使などの逸話や夜は夜光虫が見られる幻想的な船旅で人気がある。民間航路であれば、企業が宿や食事場所を用意すると思うが、市営航路においては、経済振興局が乗客増について取り組まれるよう要望しておく。先日調査を行った三重県津市と中部国際空港を40分で結ぶ津エアポートライン株式会社の航路では、公設民営の手法で、船と港の整備を行政が、運航を民間会社が担っている。仮に赤字の場合も補助金等の補てんはしない契約を結んでおり、1日700人で採算に乗るが、開設以来の利用者数は平均1日約930人、21年度は1日1,200人から1,700人と採算ベースに乗っており、満席の便もあるという。利用者のうち県外約17%、県内83%で、地元は41%にも上るなど、市民だけでなく観光客からも航路を認知されていることがわかる。また、交通事業者間で4日間のフリーパスポートをつくり、鉄道、バス、船が乗り放題の企画も実施されている。本市はどうか。乗船場では、能古・小呂航路待合所等の時刻表や航路の案内看板には、韓国語や中国語表記、さらには英語表記もなく、おもてなしをしているとは言えないのではないか。港湾局担当者によると、時刻表は現在あき時間を利用して職員が作成しているというが、国際部など他の部局の応援を受けて、案内板や時刻表などは直ちに整備すべきであり、案内図もせめて英語表記は掲載するよう要望する。本市を訪れるアジアの観光客がまた来たいと思えるよう、すべての乗船場を点検し、すぐにもやれることを身近なところから実行すべきと考えるが、港湾局長の所見を伺う。

△港湾局長 時刻表などの外国語表記については、博多埠頭の博多待合所に、英語、中国語、韓国語併記の航路案内図を掲示しているほか、各待合所で英語、韓国語の時刻表を配布している。現在、航路案内等を記載した時刻表の英語、中国語、韓国語版を新たに作成しており、今後も外国語表記への対応を進めていく。

◯山口委員 市営渡船事業は、これまでも赤字であり、何も手だてを考えなければ今後も赤字が続くことは自明の理である。航路ごとの乗客増について、三重県津市のような手だてを考えるべきではないか。公設民営は運営の黒字化に対してよい手法だと感じる。航路別の1航海の収支では、小呂航路に至っては、現在の利用者は1回平均12人だが、採算ライン69人に対し、60人乗りの船で運航されており、最初から赤字を想定している。今後の対策としては、行政と事業者、市民の役割に関しビジョンをつくることだと思う。乗客をふやす施策においては、観光手段として活用するとともに、小中学生の遠足や社会科見学などで船を利用する機会をつくるなど、各局が船の利用を考え、応援すべきと考える。今後の渡船事業についての市長の所見を伺い、質問を終わる。

△市長 市営渡船は、基本的に生活航路であり、港湾局が所管する日常航路としての考え方が中心となっているが、観光面や教育面など、多方面からの活用を考えていかなければならない。今後、利用者や観光客の意見も踏まえ、航路のあり方について必要な見直しを行うことによって、市営渡船事業の経営の改善に努めていきたい。

◯19番(山口剛司)登壇 私は、公明党福岡市議団を代表いたしまして、子育て支援の中で保育所と障がい児に関して、アイランドシティのCO2ゼロ街区構想について、そして、福岡市新・緑の基本計画として街路樹のありようについて質問をいたします。行政当局の前向きの答弁を期待いたします。
 初めに、子育て支援についてお伺いいたします。
 本市の保育所数は174施設で定員は2万4,349人です。本年4月の待機児童数は489人にもなり、本年より解消に向け、西区姪浜地域で保育ママ事業者の募集を始められました。本年度は待機児童解消に向けてどのような手法で進めていかれるのか、まずお尋ねいたします。
 一方、保育所に幸運にも入所できた家庭で、困っていてもなかなか声に出して要望されていないことがあります。それは、子どもが急な発熱などで保育所からお迎えの連絡が来たとき、職場を抜け出し、迎えに行きづらいという点です。保護者の仕事場で、突然の年休でもかわりの人で対処できれば、それにこしたことがないのですが、普通はそうはいきません。学校に上がるまでは働く親にとってさまざまな負荷がかかっています。どなたかかわりに迎えに行ってもらえるなら、本当に助かる話であると思います。
 そこで、本市として何かできないものか、以下質問してまいります。
 まず、園に緊急にお迎えに行かなければならないときはどのようなときか、また、保護者のお迎えに時間がかかり過ぎて児童が病気で重症化した例があるのか、お伺いいたします。
 次に、本市における病児保育・病後児保育を行っている施設数と利用者数の推移及び施設の区別割合と何人の収容が可能か、こういった概要についてお示しください。
 次に、障がい児施設利用料の預金口座振替払いについてお伺いしてまいります。
 まず、市立の障がい児通園施設数と児童数をお示しください。そして、これまでなぜ預金口座から振替支払いができていないのか、お伺いいたします。そして、口座振替をする場合のシステムの開発には幾らぐらいかかるのか、お示しください。
 また、通園施設で知的障がい児は1から2歳が親子通園で、3歳から5歳は単独通園となっています。肢体不自由児の場合は1から4歳児が親子通園、5歳児からは単独通園となっています。市立の障がい児通園施設である心障センターとあゆみ学園、西部療育センターの3施設において、障がいのある児童の兄弟の学校行事に参加する場合など、保護者がこの親子通園でもし一緒に付き添えない日があると通園事業の利用ができないことになり、日中一時支援事業を利用することになります。しかし、その使い勝手が悪いと保護者から話を聞いておりますが、現状はどうでしょうか。利用状況と、また、利用ができなかった場合の対応についてお尋ねいたします。
 次に、アイランドシティのCO2ゼロ街区構想についてお伺いいたします。
 現在の構想の進捗状況はどうでしょうか。対象エリア、面積、何戸分か、開始時期等々についてお示しください。あわせて推進協議会を開催されていますが、参加メンバー名をお聞きするとともに、その会は何を協議し、また、いつまでに結果を出す考えか、お伺いいたします。
 また、CO2ゼロの概念についてですが、何をどのように数値化して表現されているのか、わかりやすくお示しください。
 他の地域では、CO2見える化プロジェクトという言葉を使い、削減に努力されているのですが、本市でいうゼロ街区とは何か違いがあるのでしょうか、お尋ねいたします。また、いまだ本市の目玉施策となっていないように感じていますが、その原因はどこにあると当局は考えておられるのか、お伺いいたします。
 次は、環境局にお伺いしますが、このプロジェクトに対し、何か支援や推進をされているのか、お伺いいたします。
 次に、街路樹の剪定と根による宅地内の下水管進入についてです。昨年5月に福岡市新・緑の基本計画を制定されましたが、基本的な点からお尋ねしてまいります。
 まず、本市の街路樹の管理本数について、高木、低木は何本管理されているのか、お尋ねいたします。そして、樹木の剪定等にかかる維持管理予算はここ3年、どのように推移しているのか、お示しください。また、都心と住宅地とで大きく分けると、それらの予算配分はどのようになっているのか、また、予算を重点的に配分している地域がありますでしょうか、お尋ねいたします。
 住宅地の街路樹に関してですが、近年、樹木の根に関する相談が寄せられております。本市の下水道布設は昭和5年に始まり、布設のピークは昭和50年代後半で進み、私たちの暮らしは著しく向上してまいりました。ピーク時以来、約30年が経過した今日では、老朽管の取りかえや布設ルートの変更など更新事業がメジロ押しとなっております。また、下水道本管に接続する宅地内からの配管も同じように点検する必要があります。特に戸建て住宅では、街路樹がある歩道に面した敷地には30年以上も経過すると樹木の勢いは増し、根も大きく育っております。その中で、宅地内の下水管に伸びる根も少なくありません。それは、水が流れるところに根が成長するからです。根が原因で歩道が盛り上がり、通行の支障になるところもあります。この場合は目視でわかるので、区役所等で補修しておられますが、宅地内となると持ち主が役所に相談するまでわかりません。
 そこでお尋ねいたしますが、ここ3年ぐらいの間、樹木の根が宅地の下水管に進入し、市が取り除いた件数は何件ぐらいあるのでしょうか、行政区別にお示しください。また、その費用ですが、1軒当たりどれくらいかかっていますでしょうか。街路樹がある路線で根による被害の報告があると、そこの1軒だけではなく、近所の住宅も同様の被害があると想定されます。調査を広げられているのか、お尋ねいたします。
 以上で1回目の質問を終わり、2回目以降は自席にて行います。


◯副議長(久保 浩) 吉田こども未来局長。

◯こども未来局長(吉田恵子) 子育て支援についてお答えいたします。
 まず、保育所整備についてのお尋ねですが、本年度から平成25年度までに2,200人分の整備を図り、平成26年度当初の待機児童解消に向けて取り組んでまいります。本年度におきましては、新築、増改築で420人分程度、このほか、分園や認可外保育施設の認可化、家庭的保育事業、いわゆる保育ママなどで330人分程度の整備を予定しており、合わせて750人分の整備を行うことといたしております。
 次に、病気による緊急のお迎えについてですが、認可保育所におきましては、子どもに発熱や下痢などの症状があって全身状態も悪く、症状が悪化していくおそれがある場合などにお迎えをお願いしております。また、保護者のお迎えに時間がかかり過ぎて保育中に児童の病気が重症化したという報告は受けておりません。
 次に、病児・病後児保育についてでございますが、小児科医院などに委託し、保育所などに通っている児童が病気やその回復期にあって、保護者の勤務などの都合により家庭での看護が困難な場合に病児デイケアルームで一時保育を行うものでございます。その施設数と利用者の推移につきましては、平成16年度は8施設9,692人でしたが、5年後の平成21年度には11施設1万2,118人となっております。なお、平成22年4月1日に1カ所開設し、現在、合計12施設となっております。各区の内訳は、東区3カ所、博多区2カ所、中央区1カ所、南区1カ所、城南区1カ所、早良区2カ所、西区2カ所となっており、定員は全施設の合計で46人となっております。
 次に、市立障がい児通園施設についてのお尋ねですが、平成22年5月1日現在で施設数は5施設、在籍児童数は353人となっております。
 市立障がい児通園施設の利用者負担金につきましては、市の財務会計システムで料金を算定し、納付書によるお支払いをお願いしております。口座振替導入のためには新たに事業専用の料金徴収システムの開発が必要となることから、現状では口座振替でのお支払いができない状況にあります。口座振替の導入コストにつきましては、概算で約400万円程度と見込まれます。以上でございます。


◯副議長(久保 浩) 井崎保健福祉局長。

◯保健福祉局長(井崎 進) 日中一時支援事業の利用状況と利用できなかった場合の対応についてお答えいたします。
 就学前児童の日中一時支援事業は、市立の障がい児通園施設で実施しておりますが、心身障がい福祉センター肢体不自由児部門、あゆみ学園、西部療育センターの3施設の利用率は、平均8割程度でございます。このうち、西部療育センターの利用率はほぼ100%で、夏休みなど長期休暇中や学校行事がある日などに利用が集中し、利用をお断りすることがございます。なお、学校行事等やむを得ない理由で保護者が外出する必要があり、日中一時支援の利用ができない場合については、ホームヘルプ事業の利用を特例的に認めております。以上でございます。


◯副議長(久保 浩) 池田港湾局長。

◯港湾局長(池田 薫) アイランドシティのCO2ゼロ街区についてお答えします。
 アイランドシティのCO2ゼロ街区は、市5工区東側及びそこに隣接する博多港開発株式会社工区にまたがる約5.9ヘクタールの土地を対象エリアとしております。このCO2ゼロ街区につきましては、ことしの1月から事業提案公募を行い、3月に積水ハウス株式会社を代表事業者とする共同企業体に事業予定者を決定したところです。事業予定者からの提案によれば、平成24年度にまち開きを行い、全体で178戸の戸建て住宅を建設することとなっております。
 次に、CO2ゼロ街区開発推進協議会についてですが、公募主体である福岡市、博多港開発株式会社及び福岡市住宅供給公社のほか、事業予定者である積水ハウス株式会社、社団法人九州住宅建設産業協会及びエネルギー事業者である九州電力、西部ガスをメンバーとしております。CO2ゼロを達成するために導入する先進的なCO2削減対策や、導入を促進する国の支援策の活用などについて検討することとしております。この協議会での検討結果は、事業予定者が今年度内に策定することを予定しております開発事業計画に反映させ、また、平成24年度のまち開きに向けて具体化してまいりたいと考えております。
 次に、CO2ゼロの概念についてでございますが、各住戸において二酸化炭素の排出量と太陽光発電等による二酸化炭素の削減量が差し引きゼロなるというものです。事業予定者からの提案によりますと、年間の二酸化炭素排出量は従来の一般的な仕様の住宅では約3,900キログラムですが、高断熱化や省エネ機器を導入することにより、約600キログラム削減することができるため、約3,300キログラムとなります。したがいまして、各住戸の年間の二酸化炭素排出量約3,300キログラム相当分を削減するため、各住戸において太陽光発電や燃料電池で発電した電気を利用、売電することにより、電力会社の発電所の発電を抑制し、二酸化炭素排出量を削減するという考え方です。
 次に、他地域のCO2見える化プロジェクトと本市のCO2ゼロ街区の違いについてですが、他地域のCO2見える化プロジェクトは、それぞれの戸建て住宅ごとにCO2排出量やエネルギー使用量を計測し、住宅内に設置したディスプレイに表示するものです。これに対して本市のCO2ゼロ街区においては、それぞれの戸建て住宅ごとのCO2排出量やエネルギー使用量に加え、太陽光発電や燃料電池などの発電量についても計測し、住宅内に設置したディスプレイで表示します。また、街区全体のデータについても集計し、表示する仕組みを導入することとしております。
 次に、市の主要施策になっていないのではないかということですが、昨年12月に策定しましたアイランドシティの事業計画では、まちづくり完了時点で国内トップレベルの低炭素型都市を目指すこととしており、CO2ゼロ街区は市5工区全体を先導するモデル事業に位置づけております。CO2ゼロ街区については、ことし3月に事業予定者を決定し、事業化に向けた具体的な検討に着手したところです。今後、国等の支援策の活用を検討するとともに、市としても施策を検討していくこととしており、事業が具体化するにつれて主要施策としての認識が深まっていくと考えております。また、事業の進捗にあわせて市としても積極的にPRを行ってまいりたいと考えております。以上でございます。


◯副議長(久保 浩) 荒瀬環境局長。

◯環境局長(荒瀬泰子) アイランドシティにおけるCO2ゼロ街区につきましては、本市における低炭素型まちづくりの先導的なモデルとして認識しており、環境局におきましても、CO2ゼロ街区開発推進協議会に参加し、港湾局とともに、先進的な二酸化炭素の削減対策等についての協議を進めております。また、全市的な取り組みといたしまして、新エネルギー等の普及促進を図るため、本年度から新規事業として家庭用燃料電池、通称エネファーム等の設置に対する補助を実施しておりますが、5月までに募集件数に達したため、家庭用燃料電池につきましては、今月から50件の追加募集を行うこととしております。さらに、従来から実施しておりました住宅用太陽光発電システムの設置に対する補助につきましても、募集件数を昨年度の当初200件から本年度は1,000件に大幅に拡大しているところでございます。今後とも、これらの補助事業を引き続き実施することなどにより、アイランドシティにおけるCO2ゼロ街区のまちづくりをしっかりと支援してまいりたいと思います。以上でございます。


◯副議長(久保 浩) 井上住宅都市局長。

◯住宅都市局長(井上隆治) まず、本市の街路樹の管理本数についてお答えいたします。
 平成21年4月1日現在、高さ5メートル以上の高木が約5万本、3メートルから5メートルの中木が約3万本、3メートル以下の低木が約173万本、合計で181万本となっております。
 次に、過去3年間の街路樹の剪定等にかかる維持管理予算の推移につきましては、平成20年度は2億8,732万円余、対前年度比95.3%、平成21年度は2億7,814万円余、対前年度比96.8%、平成22年度は2億7,396万円余、対前年度比98.5%となっております。
 次に、都心部と住宅地との街路樹の維持管理予算の配分の違いにつきましては、昨年度までは特に違いはございませんが、今年度については、都心部には市のシンボル的な街路樹も多いため、これらに対応する維持管理予算を計上しております。
 次に、過去3年間で街路樹の根が宅地の下水管に進入し、市が取り除いた件数につきましては、平成19年度から21年度の3年間で東区18件、博多区2件、中央区1件、早良区1件の計22件となっております。
 次に、市が除去した場合の費用ですが、市が根の切除及び管の清掃を行った場合は、1件当たり約1万5,000円から2万円程度かかっております。また、過去に根の切除とともに、下水管の取りかえが必要となった場合もあり、その際には必要な費用としまして7万5,000円程度を市が負担した例がございます。
 最後に、街路樹の根の進入被害状況の調査につきましては、対象が市内全域に及ぶことから、行政において個別の状況調査は行っておらず、被害の報告があれば、その都度対応しております。その際の近隣への対応につきましては、樹木の状況を踏まえ、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。


◯副議長(久保 浩) 山口剛司議員。

◯19番(山口剛司) 2回目の質問を行います。
 まず子育て支援ですが、保育所の入所に関して、保護者は12月ごろには来年の入園に向けて活発に行動されておられます。入所できるかどうかは家計に大いに影響するので必死です。待機児童をなくす努力を継続してお願いしたい。先ほどの解消に向け内容をお聞きしましたが、この計画では来年度に劇的に待機児童が減少するとは思われません。担当部署は本当に大変でしょうが、一人でも多く入所できるよう頑張っていただきたい。関係部署もぜひ支援をいただくようお願いいたします。保育所をつくる場合には土地が必要だからです。
 また、保育所内で児童の体調不良により重症化した例はないとのことでした。しかし、届け出保育所で1件投書があったようであります。デイケア事業では、医師会の協力で他都市よりもよく整備されていると言えます。しかし、お迎えに行く保護者の職場環境からは、決してうまくいっているとは言えないのではないでしょうか。本市は中小零細企業が9割を占めています。今の時代、社員数に余裕のある会社は、職場は少ないと言えます。ぎりぎりで回されているところが大部分ではないでしょうか。そこに保育所から緊急のお迎え連絡が来ます。自分以外に行く人がいなければ、周りから何と言われようと、お迎えのため職場を離れざるを得ないのです。児童が朝から体調が悪く園に行けないようであれば、病児保育など別の手だてができますが、園に連れていった後で、ああ、やっぱり迎えの連絡が来たかとなると、どうしようもありません。会社で配属先を考慮されているところもあります。一時帰宅させられる余裕がない職場では、やはり人の入れかえを含め考えられておられます。
 緊急にお迎えに行かなければならない、この不安を解消されているのが東京都の板橋区でした。板橋区では、保育所から緊急のお迎え連絡が来たときに保護者が保育園に迎えに行けない場合、病院の看護師が保育園まで迎えに行き、保護者が病院内の保育ルームに迎えに来るまで児童を預かっていました。21年度の実績では、お迎え希望の登録者は1,555人です。その中で実際、看護師がお迎えをした件数は42件でした。多い月は7月で11人、少ない月はゼロから1人でした。月平均にしますと4.2件です。今後はこの利用状況を見て、順次拡大の方向をとるとのことでした。
 また、東京にはNPOフローレンスという団体があり、保護者のかわりに児童の面倒を見るという画期的な事業もされています。首都圏では保育所が足りず、保育ママ事業も数多く開設が進んでいますが、その中でも民間団体が病児保育を実施されているということは大変すばらしいことであると感じております。
 本市では、保護者の職場と保育園までの距離が東京と比べれば近いとはいえ、やはり負担になるケースがあります。第三者が万一のときお迎えに行ければ、本当に助かると考えますが、何か手だてをとることができませんでしょうか。民間事業者を育成や支援をすることで、このような緊急のお迎え事業が進められないのか、お尋ねいたします。
 また、本年度の市の施策で病児・病後児保育の充実を掲げておられますが、現在の進捗状況はどうか、お示しください。
 次に、障がい児施設の毎月の利用料の支払いが振り込みのみで、口座振替で入金ができていないなんて本当に驚いています。障がい児を連れての振り込みは、ただでさえ外出時は気を使うのに、それを毎月、そのためにだけ銀行や郵便局へ出向かなければならないなんて、何とかならないものでしょうか。保護者の団体からも口座振替の要望が当局にあっていると思いますが、その対応として何と回答されたのか、お伺いいたします。この口座振替、先ほどの答弁でシステム開発には400万円とおっしゃいました。ここはぜひ早急に口座振替ができるよう実施していただきたいと考えますが、当局の見解をお聞きします。
 次に、障がい児童の受け入れ拡大として、日中一時支援事業が満員の場合、ホームヘルプ事業があるとのことでした。今後、本市としてどのように支援を強化しようとしているのか、お示しください。障がい児全体で全市の人数は353人です。困っておられる保護者、児童に対し、行政が手を尽くしていくことこそ、福祉政策のあり方ではないでしょうか。しっかりとした答弁を求めます。
 次に、アイランドシティのCO2ゼロ街区構想について、本年度にまちづくりの概要が発表されるようです。一番気になるのが土地の売却です。この事業がうまくいくかどうかで、今後の土地処分がスムーズにいくかどうか決まると言っても過言ではないでしょう。このプロジェクトをさまざまな媒体を使い、広報することが大事であると考えます。今後の広報計画をお伺いいたします。
 また、協議会で議論を開始されていますが、今、電機メーカーは生き残りをかけ商品を開発しております。しっかり電機メーカーもこの枠組みの中に入れられたらどうかと提案をいたします。ぜひ、さまざまな機会を通して意見を聞いたり、開発の依頼を行ったりしていただきたいのですが、方向性をお聞きします。
 また、この地域でカーシェアリングの実証実験を行いたい旨のお話を聞きました。しかし、公用車2台で実施されます。本当に少ない。過日、五島列島の五島市に視察に行ってまいりました。ここには電気自動車が100台走っています。本市の公用車は8台です。何と大きな差があるのか、愕然としました。市の中心部である福江島では、レンタカー会社が53台、リース形式で使用しています。利用者が1日借りても6,000円台と安価に設定されています。しかも、返却時に当然ながら、ガソリン満タンの費用も必要ありません。電気自動車の走行距離は、メーカーの試算では160キロメートルですが、ここでは100キロメートルを想定し、島の反対側に急速充電器を2基設置していました。この充電器を使うと30分で満タンになるそうです。運行途中で一度急速充電すれば、島の観光地はすべて訪れることができます。利用状況は、4月にレンタカーを導入して以来、5月7日までに300回の利用があったそうです。利用者は無料で充電器を使用することができます。この急速充電器は、今月にはあと4カ所7台分の設置を行うということでした。観光の目玉として大いに活用されています。
 一方、本市はどうでしょうか。まず、市民が利用できる急速充電設備がありません。電気自動車の普及促進を目的として、本年、実際に自動車を運転してもらうカーシェアリング計画をアイランドシティで実施されます。この計画では、土曜日、日曜日、祝日の実施ですので、7月から12月までは45日間です。車は2台で1日1人としますと、90人分になります。実験といってもこれでは少ないと思いますが、所見をお伺いいたします。
 福岡市内で保有されている電気自動車の台数が少ないのでどうしようもありませんが、環境局の立場で電気自動車のリース車をふやすとか、急速充電器の設置場所も高圧電気設備がある環境局の施設に設置するなど考えられませんでしょうか。通常よりも安く設置できると思いますが、御所見をお伺いいたします。また、観光地として、例えば、志賀島に急速充電器を設置すれば、市民の皆さんが単にカーシェアリングで運転するだけでなく、島の観光も楽しんでもらえると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 街路樹の剪定について、樹木の維持管理経費が年々減少しているとお聞きしました。樹木の枝ぶりを調整するための費用を毎年減額していたのでは、まち並みを維持する上からも決してよくない。樹木は毎年成長するのです。都市部は辛うじて予算を確保されていますが、今の予算で住宅地の場合はすべて剪定等をするのに最低5年以上はかかってしまうと考えられます。景観を保つためにも必要最低限の費用を計上すべきではないかと思いますが、御所見をお伺いいたします。
 また、下水管の根の問題ですが、市が取り除いた件数は東区が一番多いようです。戸建て団地内で、住民により根による被害がないか調べられ、進入がわかると市に連絡されているからだろうと考えられます。一方、総件数を見ましても、根による進入被害を市に連絡し、撤去してもらう方法を知らない方が多いのではないでしょうか。潜在している件数がまだ多いように思います。市が負担することを知っておられる方と負担そのものを知らない方との不公平があってはならないと考えます。
 そう言い切れるのは、御自分で費用を出されている地域の方から相談がありました。毎年の下水管の点検費が1万から2万円かかっている。もし根が存在した場合は、街路樹が原因なので役所が費用の負担をしてくれないものだろうかというものでした。その方の場合は、下水管の流れが悪かったので清掃を業者に依頼して調査すると、現実に根がはびこっていたためだとわかりました。市が除去するという施策を市民が知らないことほど役所の不作為はありません。今後、どのように対処するおつもりか、方法をお尋ねいたします。
 以上で2回目の質問を終わります。


◯副議長(久保 浩) 吉田こども未来局長。

◯こども未来局長(吉田恵子) 子育て支援についてお答えいたします。
 保育所への送迎などにつきましては、福岡市社会福祉協議会に委託しておりますファミリー・サポート・センター事業で実施しているところであり、子どもの急な発熱の場合などにおいて保育所へのお迎えにつきましても、軽度の病気で会員間に合意がある場合は行っております。また、急な発熱のときなどのお迎えに対応している民間のベビーシッター派遣事業者もあり、情報の収集や提供などについて検討してまいりたいと考えております。
 次に、病児・病後児保育についてでございますが、新・子ども総合計画の目標では、平成26年度末までに16カ所の病児・病後児保育施設を整備する計画であります。また、平成22年6月現在、12カ所を開設しており、今年度末までにさらに2カ所を追加し、合計14カ所の整備を目指して取り組んでおります。
 次に、保護者団体からの障がい児通園施設利用料の口座振替の要望についてのお尋ねですが、導入に当たっては事業専用のシステム開発などを必要としますので、検討に少しお時間をいただきたい旨をお答えしております。本市といたしましても、保護者の負担軽減を図るため、現在、口座振替導入に当たっての課題を整理しているところであり、早期の実現に向けて取り組んでまいります。
 最後に、障がい児の預かり事業につきましては、障害者自立支援法に基づく日中一時支援事業やホームヘルプ事業のほか、市独自事業として保護者が障がい児を介護することが困難となった場合に介護ヘルパーがかわって介護する心身障がい児・者緊急一時介護事業や、一般施策としてファミリー・サポート・センター事業などを行っているところであります。今後、子育て支援の観点からこれらの事業について保護者等への情報提供を行うとともに、事業の充実に努めてまいります。以上でございます。


◯副議長(久保 浩) 池田港湾局長。

◯港湾局長(池田 薫) アイランドシティのCO2ゼロ街区についてお答えします。
 今後のCO2ゼロ街区の広報についてですが、アイランドシティでは市5工区を中心として低炭素型のまちづくりを推進していくこととしており、CO2ゼロ街区については、アイランドシティの主要事業としてさまざまな場面で広報してまいりたいと考えております。今年度CO2ゼロ街区の事業内容を具体化した開発事業計画や、市5工区を中心とした低炭素型都市ビジョンを策定する予定です。これらの公表時にCO2ゼロ街区の情報発信を行うなど事業の進捗にあわせて事業予定者等と協力しながら、積極的に広報を行ってまいります。
 次に、電機メーカーへの意見聴取、開発依頼等についてですが、今後、電機メーカーなど低炭素型まちづくりに関連する企業へのヒアリングを行うこととしており、事業の具体化を検討していく中で、適宜、低炭素型まちづくりへの提案やCO2ゼロ街区開発推進協議会への参画をお願いしていきたいと考えております。
 次に、電気自動車によるカーシェアリング事業につきましては、本市における電気自動車の普及促進を図るため、市の庁用車を活用して低炭素型まちづくりを目指すアイランドシティにおいて実証実験を行うものです。現在、7月下旬からの事業開始に向けて利用者の募集など準備を進めておりますが、その運用に当たりましては、1回当たりの利用時間や利用距離に制限を設けるなど、できるだけ多くの市民の方々に電気自動車のよさを体験していただく事業にしたいと考えております。また、今回の試験的運行に対する利用者の御意見や利用状況などを踏まえ、今後の電気自動車の普及促進を図る効果的な手法について環境局と連携し、検討してまいりたいと考えております。以上でございます。


◯副議長(久保 浩) 荒瀬環境局長。

◯環境局長(荒瀬泰子) 本市では、電気自動車の普及促進を目指すため、今年度より電気自動車の購入及び充電設備の設置につきまして、経費の一部を助成する制度を創設したところでございます。また、市民の皆様に電気自動車や低公害車を身近に感じていただくために、各自動車メーカーにも御協力していただき、展示、試乗会等の普及啓発活動を行っているところでございます。
 今後の電気自動車の普及促進や急速充電器を含む充電インフラの整備につきましては、昨年7月に設置しております学識経験者や自動車メーカー、関係行政機関などの委員で構成いたします福岡市次世代自動車普及促進検討委員会におきまして、今年度中を目途にロードマップ等を取りまとめることとしております。本検討委員会からの提言や議員御指摘の点などを踏まえた上で、必要な施策を順次実施してまいりたいと考えております。以上でございます。


◯副議長(久保 浩) 井上住宅都市局長。

◯住宅都市局長(井上隆治) まず、住宅地の街路樹の剪定等についても、必要最低限の費用を計上するべきではないかとの御指摘でございますが、昨今の厳しい財政状況により、街路樹の維持管理予算に関しましても年々減少しておりますが、維持管理内容や管理方法の見直し等により効率的、効果的な執行に努めているところでございます。今後とも、必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
 次に、宅地の下水管へ進入した街路樹の根の除去を市が行うことについての周知方法についてでございますが、市政だよりを活用したり、道路下水道局とも連携し、市内の排水設備指定工事店等に対し、周知をしっかりと図ってまいりたいと考えております。以上でございます。


◯副議長(久保 浩) 山口剛司議員。

◯19番(山口剛司) 3回目の質問に入ります。
 子育て支援についてですが、障がい児がいる家庭ではいろんな面での苦労が多々あると思います。私は少しでも負担の軽減になる施策ができればと期待しております。その中でも施設利用料の口座振替について、先ほど前向きの答弁をいただきました。新年度を待たず、準備ができましたならば、早期に実施できるよう強く要望いたします。
 急な保育所へのお迎えに関して、ぜひ第三者でもできるよう尽力していただきたい。福岡市の社会福祉協議会でもファミリー・サポート・センター事業を展開されていますが、急なお迎えという点についてはまだ行われていないようです。福岡市ワーク・ライフ・バランス推進都市宣言にもあるとおり、共働き世帯の保育について保護者が利用しやすいサポートを実施する必要があると考えますが、市長の御所見を伺います。
 次に、アイランドシティのCO2ゼロ街区構想ですが、今は大分話が進んでいるように感じます。しかし、まだまだこれからの広報活動に事業の成否がかかっていると言っても過言ではありません。ぜひ吉田市長には強力なリーダーシップをとっていただきたい。また、電気自動車の普及促進では、車の購入促進と充電設備の充実はともに拡大させる必要があります。現在、福岡市の電気自動車台数は26台と聞いています。市長もこの電気自動車の運転を経験されましたでしょうか。もし乗られたのであれば、感想をお聞きしたいと思います。今後のCO2削減に向けた市長の決意をお伺いいたします。
 緑の計画について、これからのまちづくりとしての街路樹の役割をしっかり認識していただいているとは思いますが、これだけ予算を減額している現在、もっと樹木の剪定に関して研究が必要ではないでしょうか。何年も剪定しないと枝ぶりにはかえってよくなく、結局丸刈りにするような羽目になると思います。ここは一考すべきではないでしょうか。適切な予算の確保が大事だと思います。街路樹は毎年成長するものであり、成長に伴ってしっかり維持管理をしなければなりません。地域住民からは、落ち葉の清掃や根っこの対策などが大変なので、高木をやめて低木にかえてほしいとの意見もお聞きしております。落ち葉清掃の頻度を考えると、本当に大変な作業を近隣住民の方々に負担をかけていると思います。ぜひ住みよいまちづくりのため、市を挙げて尽力していただきたい。今後、街路樹など緑豊かなまちを目指す吉田市長に今後の街路樹管理のあり方について答弁を求めまして、私の質問を終わります。


◯副議長(久保 浩) 吉田市長。

◯市長(吉田 宏) 最初の子育て支援についての御質問でございますけど、保育所の整備につきましては、待機児童の解消に向けてということで、21年度までの4年間で計画を上回る1,300人分整備をやってきました。今後、新しいプランに基づいて、25年度まで4年間で新たに2,200人定員増を図ることにしておりますが、議員の御指摘のように劇的な減少というのはこれで図れるかどうか、今後の課題もまた多いということも認識をしております。いずれにしましても、待機児童の解消に向けては積極的に取り組んでまいりますし、病児・病後児保育につきましても実施施設を計画的に整備をしておりまして、今後も新たに2カ所の増設を行う予定にしております。
 また、もう1点御指摘があったと思いますが、ワーク・ライフ・バランスにもかかわってきますけれども、預けられたにしても、急に迎えに行くようなケースの場合、やはり職場であるとか、企業の理解が一番必要だと思うんですね。そこのところが機能しないと、預けられたにしても急なときには結局は対応できないということになりますので、その職場のところに我々行政がどこまで踏み込めるかというところは次のというか、大きなテーマだと思っております。研究、検討をしっかりやって、取り組んでまいりたいと思っております。
 2つ目のアイランドシティCO2ゼロ街区など今後の温暖化対策でありますけれども、やはり市民のライフスタイルや事業者のビジネススタイルの転換が今必要不可欠であるというふうに考えております。地球環境を守る上でも、このCO2削減に向けては全市を挙げて取り組んでいく必要があると。その先端的な、先導的なモデルになりますのがアイランドシティにおけるCO2ゼロ街区だと位置づけておりまして、今、ここまで進みましたよと、こういう感じで次行きますよというのは、具体的に思い切った施策を導入しつつ、皆さんに広報していかなければいけないと考えております。
 電気自動車は、つい最近も2週間ぐらい前ですか、シーサイドももちで風レンズ風車の例の携帯の充電器をつけたとき、あのときにも試乗しました。2回目、3回目ですけれども、私の感想としては、非常に当たり前ですけれども静か、なおかつ、結構加速もよくて、乗り心地は非常にいいと思っています。ただ今後、いろいろ聞いておりますと、先ほどから充電器のお話もございますが、160キロという走行距離ももっと延ばしていくにはメーカーの開発に期待するところでありますけれども、幾つか課題はあるなと。
 それから、五島の例をおっしゃいまして、五島の島内に100台あるわけですかね。我々は二十数台ということで数としても大変な違いがありますし、五島が観光の目玉にしているというのは想像もつきますし、かなり環境を大事にする島としてアピール力もあるなというふうに今お聞きして感じております。福岡市内でも急速充電器の普及については、今、メーカーなどにもお話もしておりますので、今後、引き続き私が先頭に立って低炭素社会の実現に向けて、わかりやすくは電気自動車を含めたCO2ゼロに向けての取り組みをしっかりと頑張っていきたいと思います。
 最後の街路樹でありますけど、現在、昨年の5月に策定をしました新・緑の基本計画に基づいて、風格ある緑豊かな環境都市という風格というところを強調して緑化の推進を進めております。風格とは何かというのは、いろいろ議論はあると思いますけれども、やはり街路樹はまち全体に四季折々の豊かな表情を与えますし、また、都市のシンボルともなるという大変大きな役割を担っていると思います。地域の皆さんにも大事にしていただいて、財産となっておると考えておりますが、議員も御指摘の、樹木は毎年延びると、確かにどんどん大きくなって、それに伴うトラブルも発生をしていることでありますので、御指摘の点を踏まえまして、さらにきめ細かな街路樹の維持管理に努めていきたいと考えております。高木か低木かというのも今、大変議論になっておりまして、そういうことも含めてしっかりと検討して、緑あふれるまちづくりをつくってまいりたい。以上でございます。
◯36番(山口剛司)登壇 私は公明党福岡市議団を代表しまして、7.24九州北部集中豪雨における東区西部の状況について、学校給食における食物アレルギー対応食の提供について、そして水道事業の収支計画と節水について質問をいたします。行政当局の前向きの答弁を期待するものであります。
 初めに、7.24九州北部集中豪雨で、被害をこうむられた方々へお見舞いを申し上げますとともに、お亡くなりになられました皆様方に慎んで御冥福をお祈り申し上げます。私は今回、東区西部の状況について特にお尋ねしてまいります。これまで本市は、平成11年と平成15年、大きな水害に見舞われました。平成15年の御笠川においては、河川激甚災害特別緊急対策事業、いわゆる激特事業に指定されました。今回の水害はどの程度の災害だったと認識されているのか、まずお尋ねいたします。また、これまで整備したおかげで、どの地域の何が効果を発揮したか、あわせてお示しください。
 道路下水道局では、橋梁のアセットマネジメントを実施するために、定期的な点検等を実施されておりますが、どのような点検を行われているのか、お尋ねいたします。また、今回の水害を受け、橋梁の点検方法の見直しなどの検討は行われているのか、お尋ねいたします。
 また、2級河川においても、今回もはんらんした箇所が複数発生していますが、県の土木事務所とどのような協議がなされているのか、お尋ねいたします。特に河床の掘削など、地域住民から要望があった箇所は市当局より県へ要請した後、地元への報告はどのようになされているのでしょうか、お尋ねいたします。
 本市では、ハザードマップを作成し、水害や地すべりなど危険箇所の表記を行っています。その地域の住民の避難についてですが、どの程度の降水量や河川の増水で避難してもらうかなど、周知すべきではないのか、お尋ねいたします。
 東区松田に住んでいる私の家の前の市道は、7月24日の午後8時ごろには須恵川のはんらんにより約70センチの深さまで達し、私の腰がつかるまで増水しました。ドラム缶は流れる。どこの家のタイヤかクーラーボックスなのかわかりませんが、何個も流されていました。ここは道なのか、川なのかわからない状態です。近所にお住まいの方の車は何台もが浸水して動かなくなり、整備費用に多額のお金がかかっています。地域住民からは、過去10年の間に何回もつかっているのに、県も市も対策が不十分ではないかとおしかりを受けています。須恵川は、堤防より20センチの高さではんらんしています。私もこのまま何もしなかったら、これからもこうした被害が川の両岸である津屋や原田、松田の地域は、近い将来また起きると思っています。多々良川流域についても、市としては今後どうするつもりか、御所見をお伺いいたします。
 次に、避難所についてです。
 今回、多々良公民館が避難所になりませんでした。市内ではほかにも公民館が避難所として機能しなかったところがありましたでしょうか、お尋ねいたします。
 そもそも公民館は、地域第一の避難所として活用されるべきです。そこが浸水して使えないとはどういうことでしょうか。今後の公民館の整備はどうあるべきでしょうか、御見解を伺います。公民館の設置場所は地域の要望も当然ありますが、安全な避難所としての役割を持っているのが、まず第一ではないのかと考えますが、御所見をお伺いします。
 次に、排水機能を持つポンプ場についてお尋ねいたします。
 まず、この設備を作動するのは、人が操作しているのでしょうか、それともある一定の水位になると自動的に作動するのか、運転方法をお示しください。
 次に、本市の給食センター及び小学校などの自校式での食物アレルギー対応食の提供についてお尋ねしてまいります。
 現在、アレルギー疾患を持つ子どもたちが全国的に大変多くなってきております。特に食物でアレルギー反応を示す子どもたちがたくさんいます。主食である米や小麦、そばなどでも発症し、中には呼吸器の炎症で一歩間違えば重篤な状態に陥ります。私が小中学生のころと比べても、今のほうがはるかに食物アレルギーを持つ子どもたちがふえています。学校給食において、さまざまな配慮と対策が必要と感じております。
 そこで、これまで食物アレルギーに関して、何か検討会などを実施されたことがあるのでしょうか、お伺いいたします。
 次に、子どもたちはどのような食品にアレルギー反応を示していますでしょうか。小中学校別に上位からお示しいただくとともに、人数は上位3位までお示しください。また、全体人数としては10年前と比べてどうでしょうか。増加しているのでしょうか、減少しているのでしょうか。さらに、今何人が家庭から弁当を持参していますでしょうか、お伺いいたします。
 また、本市の自校式やセンター方式では、現在どのような除去食の方法をとっているのか、また代替食についてはどのようにされているのか、お伺いいたします。
 次に、エピペンの取り扱い状況についてお尋ねします。
 エピペンは、意識障害や呼吸障害など、いわゆるアナフィラキシーショックを起こしたときに、救急車が来るまでの間、症状を重症化させない有効な注射です。衣服の上からでも使用できます。エピペンは、昨年4月より担当医の許可が出た子どもに対して、学校職員でも使用することができるようになりました。現在、本市でその対象児童生徒は何人か、またエピペンが現場でできるように学校職員が研修を受けているのか、お尋ねいたします。
 次に、水道事業の収支計画と節水についてお尋ねいたします。
 昨年9月、日本水道協会の発表によりますと、全国の66の自治体、企業団が水道料金を値上げしたと協会の調査結果が伝えられました。その値上げの要因は何ととらえられておられるのか、お尋ねいたします。
 本市は、平成9年に、今の料金に値上げして以来、その後値上げしないで頑張っておられると大いにエールを送ります。しかし、今後10年間を見た場合、水道料金を値上げしないで本当に水道事業会計が維持できるのか、お聞きしたい。
 今回の質問の大きな趣旨は節水にあります。節水だけが大きくクローズアップされますと、当然ながら料金収入に影響が出ます。どのくらい水道局に体力があるのかを尋ねたくて質問しておりますので、収入減になる質問をどうか御容赦いただきたい。経営に幾らかでも余力があれば、大いに節水に取り組んでいこうではありませんか。節水して料金値上げになれば、身もふたもないことだとまず申し述べておきます。
 初めに、資本的支出の見通しについてですが、今後、水源開発や昭和40年代に大量に布設した配水管の更新など多額の建設改良費、いわゆる設備投資が見込まれると思いますが、今後10年間の建設改良に伴う投入額は幾らか。またピークはどうかお示しください。
 次に、収益的収支の見通しについてですが、先ほどお聞きした設備投資を行った場合、これらにかかわる減価償却や企業債の支払利息も加算され、支出が増大していくのではないでしょうか。また、料金収入も減少傾向となり、そうした中で将来赤字になるのではないか、ひいては料金の値上げにつながるのではないかと心配いたしております。今後10年間の損益の見通しをお尋ねいたします。
 そこで本題ですが、節水への取り組みをこれまでどおり推進していかれるのか、水道事業管理者の御所見をお伺いいたします。
 以上で1回目の質問を終わり、2回目以降は自席にて行います。


◯議長(光安 力) 岩崎道路下水道局長。

◯道路下水道局長(岩崎憲彰) まず今回の浸水被害についてですが、福岡市の気象観測史上、最高の時間雨量116ミリを記録するなど、平成11年及び15年以上の豪雨によるものと認識しております。これまでの整備の効果につきましては、本市が重点的に整備を進めてきました博多駅周辺地区において効果があらわれたと思っております。これは福岡県による御笠川河川激甚災害対策特別緊急事業の整備が完了したことや、レインボープラン博多の整備が進捗したことによるものだと思っております。
 次に、橋梁の点検につきましては、異常、損傷等を早期の段階で発見するために、通常点検を2年に1回、定期点検を5年に1回の頻度で行っております。点検で損傷などが発見され、対策が必要と判断されれば計画的に補修を行い、橋梁の適正な管理に努めております。今回の水害を受け、被災事例や点検、補修履歴などのデータを集積し、定期点検における点検項目の見直しや追加などを検討してまいります。
 次に、2級河川における福岡県との協議につきましては、整備促進や適切な維持管理につきまして県に対し毎年要望しており、周辺市町で組織しております促進協議会などで県と協議を重ねております。今後とも、引き続き2級河川の整備促進及び適切な維持管理について、協議、要望を行ってまいります。また、市から県に要望した内容につきましては、県よりその対応について地元に報告、協議がなされていると聞いております。
 次に、松田地区の浸水対策につきましては、記録的な集中豪雨により須恵川の堤防から溢水したものであり、河川管理者である福岡県に対して、護岸のかさ上げや河床掘削を強く要望してまいります。また内水排除のために整備を進めている雨水整備Doプランにつきましても、積極的に推進してまいります。さらに、本市では昨年度、雨水流出を抑制するための施策を推進するため、福岡市公共施設雨水流出抑制指針を策定しており、河川改修や道路及び下水道整備とあわせて取り組んでまいります。
 次に、雨水排水ポンプ場のポンプ運転につきましては、ポンプ場に設置している水位計により作動し、自動で運転をしているところでございます。以上でございます。


◯議長(光安 力) 阿部市民局長。

◯市民局長(阿部 亨) 豪雨災害についての御質問にお答えをいたします。
 まず、ハザードマップに危険箇所を表記している地域の住民の避難判断についてでございますが、避難判断のための情報や危険を避けるための心得などにつきましては、これまでに作成しましたハザードマップの中でも周知をしてきたところでございます。しかしながら、今回の水害では、市民への災害情報の伝達や避難誘導のあり方などが課題となったところでありますので、今後は出前講座や自主防災組織リーダー研修会、市政だよりなどを活用した防災教育、啓発を進めますとともに、より効果的な周知方法を検討しながら取り組んでまいります。
 次に、今回の集中豪雨において、避難勧告が発令された地域で、避難所として開設できなかった公民館についてでございますけれども、開設できなかった公民館は、東区の多々良公民館のみでございます。多々良公民館につきましては、建物本体への被害はございませんでしたが、周辺道路及び前面駐車場が冠水をしたために開設できなかったものでございます。このため避難所としては付近の地域集会所に開設をいたしております。
 次に、今後の公民館の整備の考え方についてのお尋ねでございますが、公民館は災害時の一時避難所としての役割と地域コミュニティー活動や生涯学習の拠点施設としての役割を担っております。したがいまして、地域の皆様の御要望などを十分に尊重するとともに、施設の安全性及び利便性の双方に配慮しながら整備を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。


◯議長(光安 力) 山田教育長。

◯教育長(山田裕嗣) 食物アレルギーなどに関する御質問にお答えをいたします。
 まず、アレルギーに関する検討などにつきましては、福岡市医師会や福岡市養護教諭研究会において検討がなされるとともに、本市も含めました3者で毎年数回開催している懇談会においても、アレルギーに関する検討を行っております。食物アレルギーについては、最近の例としまして、平成20年10月に開催した懇談会で意見交換を行ったところでございます。
 また、子どもたちの食品によるアレルギー反応につきましては、平成21年度の調査では、小学生で一番多いのは乳、乳製品で1,122人、2番目は卵、卵製品で954人、3番目はエビで272人となっており、以下、そば、落花生、キウイフルーツの順となっております。中学生で一番多いのは乳、乳製品で400人、2番目は卵、卵製品で253人、3番目はエビで161人となっており、以下、そば、キウイフルーツ、カニの順となっております。
 また、アレルギー反応を示す子どもの全体人数の増減についてのお尋ねでございますが、小学校につきましては、平成14年度から調査を行っており、平成14年度の1,346人から平成21年度は2,152人と806人増加し、約1.6倍となっております。中学校につきましては、平成16年度から調査を行っており、平成16年度の668人から平成21年度は1,020人と352人増加し、約1.5倍となっております。
 また、家庭から弁当を持参する児童生徒につきましては、小学生が370人、中学生が34人となっております。
 また、除去食への対応につきましては、小学校などの自校方式の給食におきましては、調理の最後に加える卵、マヨネーズとゴマ、ゴマ油の除去を行っております。中学校などの給食を実施しております給食センターにおきましては、施設設備面での制約があり、現在、除去食は実施しておりません。給食の一部をアレルギーに対応したものにかえて提供する、いわゆる代替食につきましては、自校方式、センター方式ともに実施しておりません。
 次に、アドレナリン注射、いわゆるエピペンの処方を受けている児童生徒につきましては、小学校10名、中学校1名、合わせて11名です。
 次に、学校職員への研修につきましては、平成20年度は2月の学校保健研修会において、アレルギー対策の中でエピペンについて説明するとともに、平成21年8月には実際のエピペンの使用方法も含めた専門研修を実施しております。以上でございます。


◯議長(光安 力) 松永水道事業管理者。

◯水道事業管理者(松永徳壽) 順次お答えいたします。
 まず、全国66の水道事業体が料金値上げを行っているが、その要因をどのようにとらえているかということでございます。
 日本水道協会においては毎年全国の水道料金の改定状況を調査し公表されておりますが、その改定の理由までは調査されておりません。今回、私どものほうで、平成19年度改定の当該各事業体に問い合わせを行っております。その結果、値上げの要因は、一つには、市町村の合併に伴い、料金の統一を図るためのもの、二つには、人口の減少や市民、企業の節水等により、収益が落ち込んだことによるもの、三つ目として、施設の更新時期を迎えて、内部留保資金を確保するためのもの、以上3点に集約できるかと思います。
 次に、建設改良費の今後10年間の投入額についてでございます。
 水道局は、本年2月に、今後10年間の財政収支を見通した上で、これからの事業運営の指針とする水道長期ビジョンを策定いたしております。この計画の中で、水資源の開発や老朽化した水道施設の更新などに係る事業費として、10年間で約1,327億円、単年度当たりにいたしますと、約133億円を見込んでいるところでございます。また、建設改良費のピークは、平成27年度でございまして、約155億円を見込んでおります。
 次に、今後10年間の損益の見通しについてでございますが、御指摘のとおり、建設改良費の増加に伴い減価償却費や支払利息など費用が増加する一方で料金収入は減少傾向が続くと見ておりまして、単年度で見ますと当面は利益を確保できるものの、平成28年度以降は損失が生じる見込みでございます。しかしながら、今後も引き続き経営の効率化や財政の健全化にしっかりと取り組んでまいりますことにより、約10年後の平成30年度におきましても、累積利益は確保できる見込みでございまして、異常渇水などが生じない限りは、現行料金が維持できるという見通しを持っておるところでございます。
 最後に、節水への取り組みについてでございますが、昭和53年の大渇水を契機に水道局では全国に先駆けて効率的な水運用を図るための市内全域の流量や水圧を調整、集中制御する配水調整システムを導入するとともに、漏水防止対策や節水意識の高揚を図るなど各種施策に取り組んでまいりました。現在では、市民1人当たりの水使用量の少なさ、水の有効率の高さは全国でもトップレベルを維持しておるところでございます。市民一人一人の節水は水を安定的に供給する上で大変重要であり、また水道水をつくるためのエネルギーを軽減することにもつながります。水は限りある資源であるという認識のもと、節水型都市づくりを、さきに述べました水道長期ビジョンの施策目標として明確に位置づけてもおります。市民の皆さんの御理解と御協力をいただきながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。


◯議長(光安 力) 山口剛司議員。

◯36番(山口剛司) それでは、2回目の質問に入ります。
 まず、水害についてです。
 はんらんした河川の堤防には今、土のうが積まれています。高いところは4個分もありますが、今後どうするつもりでしょうか。まさかそのままではないと思いますが、今後の処置をお聞きします。土のうは長期間対応に限界があります。袋が破けて砂が漏れ出します。また、積んでいる場所の歩道は狭くなっています。昨年ようやく箱崎公園横の歩道を広く整備したのに、今は車いすも通れない狭い場所があります。まずは川底の掘削を一番先に取り組まなければならないと考えます。その次には歩道と河川との境にフェンスがありますが、私はそこにパラペットやコンクリートブロックなどをつけたらいいのではないかと思っています。今後の整備について、しっかり答弁をいただきたい。
 また、今回初めて住民避難のサイレンを鳴らしましたが、21時でした。この時間では、道と側溝や田んぼの区別がつかないほど水があふれていまして、避難できない状況でした。床上浸水も多数。避難勧告ももっと早く出すように考え直したほうがいいのではないでしょうか。現に兵庫県の水害では、避難している途中に側溝に流され死亡された方がいらっしゃいます。本当に無念で御冥福をお祈り申し上げます。本市も例外ではありません。避難開始時間と方法は今後どう改善していくのか、お尋ねいたします。
 また、24日から1日置いた26日、日曜日の午前中に、また河川から水があふれ出してきました。土のうが必要だったのに、区役所に依頼しても在庫がないとの返事です。どうしようもないとの回答でした。本当にこれでいいのでしょうか。私は地域の方々と一緒に公園の砂を使い、土のうをつくりました。しかし、袋が足りない。土のう袋の購入のために店に走ったのが現状です。これはどこかおかしくありませんか。袋ぐらいなぜ災害備蓄として用意されていないのでしょう。初めての水害ではないのです。最初の発生から2日後たったにもかかわらず対策が打てていない。危機管理が実際には役に立っていないことが証明されたようなものです。避難所に毛布もなく、食料もなかった実態を局長は報告を受けていましたか。市長は聞かれていますか。お粗末と言いたい。現場の状況を知らないと改善もされないままで、しょせんマニュアルは机上の空論に終わってしまい、無用の長物となってしまいます。食料についてですが、私は地震のときも避難所に食料がなかったので市民局に連絡し対応してもらいました。今回もまた避難所に食料がない。なぜ教訓が生かされないのか、不思議でしようがありません。今後、どのように反省会や結果報告会を持ち、改善するのか、お伺いいたします。
 博多区山王の地下貯留池が今回大きな成果を発揮したと伺いました。それこそ水害が発生する地域において公共施設の地下などに貯留池や地下ダムをつくることも必要になってきているのではないでしょうか。仙台市青葉区の紹介ですが、住宅分譲地で雨水浸透ますを全区画に設置する計画が民間事業者の手をおかりして進んでいます。全97区画で3万8,000平方メートルの面積で、市も設置に補助金を出しています。ここでは、1戸の住宅で1時間に3トンの雨を地中に浸透させることができます。地区全体では約300トン、5コースある25メートルプールの1杯分に相当いたします。本市も雨水タンクの助成だけでなく、雨水ますの助成にも乗り出して積極的に推進したらいかがでしょうか。雨水の配水をすべて河川に流すやり方は変えなければならないのではないかと考えます。今の排水方法では、川がはんらん状態にあるのに、そこへポンプ場から排水するだけでは困難だと考えています。浸水地域でポンプ場が必要であるということは理解をしていますが、ここは専門家を交えて、いま一度検討すべきではないかと思います。私は早急に研究会を開催し、都市型災害におけるさまざまな改善策を検討、実施すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、アレルギーに関してですが、過去3年間で見てみますと、検討会はこれまで1回しか行われていません。それもアレルギー全般の話とのことでした。もっとしっかり議論すべきではないでしょうか。何らかの食物アレルギーがある人数は、小学校で2,000人を超え、中学校では1,000人を超えています。全体の児童生徒数から比較すると約3%になります。この子どもたちへの対応がしっかりできていないのではありませんか。仙台市の状況と比較していきます。仙台市は平成15年に食物アレルギーを持つ児童生徒も学校生活を円滑に送れるよう、学校給食食物アレルギー対応検討委員会を開催し、翌年には答申を出して対応に乗り出しました。本市の自校式と同じく、単独調理校では除去食も代替食も実施しています。さらにアレルギー食対応の給食センターである新野村学校給食センターを2年前に設立いたしました。PFIのBOT方式、サービス購入型で9億円安く27億円でできているそうです。このセンターのエリアは、小学校18校、中学校8校の計26校が対象です。9,300人の基準献立の調理場とは別に、対応食用のブースを設けています。これは調理過程でのコンタミネーション、つまり微量でも原因食材が混入することを防ぐことが要求されるからです。アレルギー対象児童生徒の内容が違うため、食器にはそれぞれ学校名と生徒名が記入され、配達の際も直接学校関係者に手渡しをするなど、徹底して間違わない配慮をされていました。このエリアにアレルギーを持つ家庭が転入しているとも聞いてまいりました。また、今建てかえ中である別のセンターでも、食物アレルギー対応の専用ブースを設けるとのことです。仙台市の考えは、アレルギーを持つ子どもたちもほかの子どもたちと同じように、楽しい給食時間が送れるようにしてあげたいという点にあります。アレルギー食品の内容にもよりますが、このエリアで弁当を持参している子は6名です。
 一方、本市ではどうでしょうか。仙台市と比較すると、対応がほとんどできていないのに等しいではありませんか。まずは検討委員会を開催し、現状をもっとしっかり把握した上で、今後の学校給食はどうしていくのかということを医者などの専門家と現場の調理師、栄養士も含めて、学校関係者と議論する必要があります。それがこれまでできていないのが本当に残念でなりません。また、本市では今給食センターの建てかえについて検討を始められていると聞きました。検討の内容はどのようなものでしょうか。その中にアレルギー対応食の調理場をつくる考えがありますでしょうか、お尋ねいたします。
 本市のアレルギー対応食も除去食だけではなく、代替食が大事です。除いてばっかりだったら栄養も何もあったものではありません。成長期の学童期で本当に栄養のバランスがとれた食事を取らせることができるかが大事ではないでしょうか。1回目の質問で調査をした年と比較した生徒数を聞きました。現在の増加の要因として、調理の苦手な保護者や仕事の都合で食事をつくれない保護者が多くなり、その結果、子どもたちが好むレトルト食品や総菜、弁当などの購入がふえ、子どもたちに必要な栄養バランスが取られていないことも原因として上げられています。だからこそ、せめて給食はおいしく楽しくバランスよく取らせてあげることが重要ではないでしょうか。ここで誤解のないように申し述べますが、アレルギーのある家庭すべてが家庭での食事対応がまずいということではありません。発症の原因はさまざまにあり、それも幼児期のアレルギーから学童期へ、また青年期へと成長するに従い、アレルギー反応を示さなくなる場合も多くあるということを申し上げます。今後、アレルギー対応食の取り組みをセンター方式、自校方式に限らず、できるところから早速開始していただきたいと考えますが、御所見を伺います。
 次に、エピペンについてです。仙台市では、どこの学校にだれとだれがいると把握していました。特に複数の対象生徒がいる学校では、学校全体の職員が研修を受けていました。小中学校合わせて全部で5校あります。仮に二、三人の職員しか対処方法を知らなければ、その職員が現場にいないと、いざというときに間に合わないからです。その他の学校では、栄養職員や養護教諭はもちろんのこと、教頭は全員研修を受けています。本市では養護教員や担任ぐらいでしょうか、学校単位で見ますと、ごく少数の教員しか知らないところがあるのではないでしょうか。さらに、教員の異動があると、だれ一人研修を受けていない学校が今後発生する危険性があります。研修会を開き、エピペンの実物を見てもらい、また模型などで実際に試すなどすれば、エピペンの使用に関しての現場の不安は薄らぐと思いますが、今後、研修受講者をどのようにふやすのか、お尋ねいたします。
 次に、水道事業会計と節水に関してお尋ねいたします。
 各自治体で水道料金が値上げされている要因がわかりました。値上げは、市民の生活にとって、すべての方に多大な影響を及ぼします。どうか値上げしなくて済むように今後も頑張っていただきたい。水道事業管理者の答弁で節水型都市づくりを推進すると心強い発言がありました。非常に心強い限りです。しっかり節水に取り組みたいと思います。しかし、本庁舎もそうですが、節水こまをつけている洗面所などでは、最初、蛇口をひねっても水の出が悪い。気分で発言して申しわけありませんが、ちょろちょろと流れる水ではきれいになった気がしません。そこで、昨年から学校では水圧も普通とそんなに変わらない節水キャップをつけて、節水の効果を上げていると聞きました。そこで、既に設置している老司小学校を視察いたしました。今の校長先生は4月に赴任されたそうですが、水の出は普通と変わらない。ただバケツに水をためようとすると何かいつもより時間がかかるのでおかしいと思っていたそうです。また、洗い場では水量が絞られているので子どもたちが手洗いをしても回りに飛び散らなくて本当に助かっているとのことでした。
 そこでお尋ねいたします。今は節水キャップを何校に設置し、費用は幾らかかったか。その設置費用と比較すると、どのくらい水道料金が減少して、どのくらいプラスになったのか、お示しください。また、今後はどのように整備していく計画があるのか、お尋ねいたします。
 今度は水道局にお尋ねしますが、公共建築物も含め、いろんなところで施設の新築や改築がなされています。これまで水道の節水状況など調査したり、何らかの啓発を行ったりされているのでしょうか、お伺いいたします。
 以上で2回目の質問を終わります。


◯議長(光安 力) 岩崎道路下水道局長。

◯道路下水道局長(岩崎憲彰) 現在積まれている土のうの対処、及び今後の河川整備につきましてですが、須恵川に対する恒久的な対応である河川改修及びパラペットによる暫定的な対策についても、県に強く要望してまいります。
 浸水対策としましては、河川改修や下水道施設の整備とともに、雨水の貯留、浸透を行う流出抑制を図っていくことが重要でございます。現在、家庭用雨水貯留タンクについては、国の補助制度や本市の助成制度を導入し、普及促進に努めております。新たに一般家庭への浸透ます設置の助成制度についても検討してまいります。また、敷地面積1,000平方メートル以上の開発事業者には、雨水流出抑制対策を講じるよう協力を依頼しております。今後とも、市民の皆様と行政が一体となって雨水の流出抑制対策に取り組んでいくことが重要であり、積極的に対処してまいります。また、学識者や国の研究機関の方々にもさまざまな浸水対策についての意見をお聞きし、今後の対策に役立てていきたいと考えております。以上でございます。


◯議長(光安 力) 阿部市民局長。

◯市民局長(阿部 亨) 豪雨災害の際の避難開始時間と方法の改善についてお尋ねでございます。
 御指摘のとおり、住民の方から適切な時期に避難勧告が出されなかったという御意見もいただいているところでございます。また、住民の避難につきましては、避難所へ避難するよりも自宅2階などへ移動する方法や、集合住宅の場合、上層階へ避難するほうがより安全な場合もございます。今回の水害では、市民への災害情報の伝達や避難誘導のあり方などが課題となったところでございまして、今後は避難勧告前の早い段階から、危険が予測される地域の住民へ避難準備を促す情報を広報するとともに、迅速な発令、伝達ができる体制を整え、住民の避難行動の支援に努めてまいります。
 次に、今後、災害対策をどのように改善するのかというお尋ねでございますが、御指摘のとおり、今回の水害の対応では、水防活動や避難所運営などについて課題が明らかになっております。これらの課題を初め、今回の災害対策については、現在、各局、各区との検証作業を進めているところであり、今後、訓練や研修、地域での会合など、さまざまな機会をとらえて、直接地域住民や自主防災組織などからの御意見もお聞きし、改善策の検討、実施に取り組んでまいります。以上でございます。


◯議長(光安 力) 山田教育長。

◯教育長(山田裕嗣) まず、食物アレルギー等についての御質問にお答えをいたします。
 給食センターの建てかえにつきましては、平成21年7月に、学識経験者や保護者の代表等から成る福岡市学校給食センター再整備基本構想策定委員会を設置いたしまして、給食センターの必要な機能、適正な配置箇所数及び配送エリア並びに事業手法や調理業務等運営体制の方向性などについての検討を行っております。新たな給食センターにおいては、アレルギー対応食の調理場は必要な機能と考えており、その施設、設備などについても検討を行ってまいります。
 次に、アレルギー対応食への取り組みにつきましては、これまで現状の施設、設備で対応できる範囲で、献立や調理方法を工夫するなどして、除去食を提供してきたところでございます。調理上、困難な面もありますが、今後とも、要望におこたえできるように検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、エピペンにつきましては、今後とも、研修会を継続して実施し、研修受講者の拡大に努めてまいります。また、対象児童生徒などがいる学校については、できるだけ多くの教職員の方が受講できるよう、研修会の開催方法など工夫し、実施してまいりたいと考えております。
 次に、節水キャップについての御質問にお答えをいたします。
 本市教育委員会では、平成20年度において、小学校2校、中学校1校の合計3校に、それから平成21年度においては、小学校4校、中学校4校、特別支援学校1校、高等学校1校の計10校に、従来の節水コマに加えて新型の節水キャップをモデル的に設置しております。このキャップは、水道の蛇口内に取りつけることにより、空気を含みながら水が放出されるようになっているもので、水道の使用感を損なうことなく、その使用量を減らす効果があるとされております。平成20年度のモデル校3校のうち2校については、前年比で1校当たり水道料金が約30万円の減額となり、節水キャップを200カ所に取りつけた場合の年間リース料約20万円を差し引きますと、約10万円のプラスとなっております。ただし、水道の使用量につきましては、気候の影響や学校の節水の取り組みなど、さまざまな要因で大きく変動するため、一概に節水キャップを取りつけたことによる節減効果とは言い切れない面もございます。実際に平成20年度のモデル校の残る1校では、年間水道使用量の節減効果が認められませんでした。このため、本年度さらにモデル校10校を追加して、節減効果の検証に取り組んでいるところでございます。今後の整備計画につきましては、この検証結果を踏まえた上で検討してまいりたいと考えております。以上です。


◯議長(光安 力) 松永水道事業管理者。

◯水道事業管理者(松永徳壽) 市内の各種施設に対して、設備状況の調査や啓発を行っているかとのことでございます。
 まず、一定規模以上の大型建築物につきましては、建築確認の際に提出される節水計画書に基づき、雑用水道の利用や節水機器の設置状況等を確認し、必要に応じて指導を行っております。また、月に1,000立方メートル以上使用される大口需要者につきましては、水の利用状況等について適宜調査を実施してございます。そのほかに市民の皆様への幅広い啓発といたしまして、渇水の経験を風化させることのないよう、水需要が増加する6月から8月にかけてを「水をたいせつにキャンペーン」を展開するなど、年間を通してさまざまな広報活動に努めておるところでございます。以上でございます。


◯議長(光安 力) 山口剛司議員。

◯36番(山口剛司) 3回目の質問をいたします。
 まず、災害対策についてです。
 市民の生命、財産を守るのが市役所の使命です。河川の整備について、県の土木事務所は、須恵川の河川整備についてお金に余裕がなくて回せないなどといって、これまで10年もほったらかされています。また、水害の被害が心配でなりません。本当に情けない話です。中途半端な対処だったら、被害をこうむった住民はもう許せない話です。最高責任者の吉田市長に、今後の河川整備を含め、水害の対処法について御所見をお伺いします。
 次に、アレルギー対応食についてです。
 食育として学校給食が担っている役割は本当に大事です。アレルギーがあるからといって、弁当を持参させるだけで解決してよいのでしょうか。仙台市の例を紹介しましたように、また、東京区部でもみんなで知恵を出し合いながら代替食にも取り組んでいます。福岡市の子どもたちが健やかに成長していくために吉田市長、本市もアレルギー対策に真剣に取り組みませんか。御所見をお伺いいたします。
 次に、節水について伺います。
 公共建築物の中では、私が調べただけでも節水されていない箇所がありました。節水こまも以前のように水量を制限するだけではない。水圧は全開した状態とほとんど変わらないが、節水になっている新型も開発されていると聞いています。利用者はさほど不便に感じない。すぐれた技術が福岡にはあります。今後とも、公共建築物も含め節水に取り組むことが大事であると思います。公共建築物の改築や新築に当たって、現在どのように取り組まれているのか、お示しください。
 最後に、着実に節水型都市づくりを推進していく決意を、水道事業に特に詳しい高田副市長にお伺いして、私の質問を終わります。


◯議長(光安 力) 貞刈財政局長。

◯財政局長(貞刈厚仁) 公共建築物の新築や改築に当たっての節水の取り組みにつきまして、技術管理部を所管する財政局のほうから回答いたします。
 公共建築物の新築、改築につきましては、節水対策としてさまざまな観点から機器を選定し積極的に採用するとともに、各施設管理者などに対しては、節水効果も含め光熱水費の削減を図る観点から作成いたしました庁舎等省エネルギー手引書などにより、節水に向けての適切な使用の周知を図っておるところでございます。新しい節水機器につきましては、今後とも、関係局と連携し、その効果を確認しながら検討を進めるとともに、各施設管理者などへ情報の提供を図り、さらなる節水に向けた施設づくりを指導してまいります。以上でございます。


◯議長(光安 力) 高田副市長。

◯副市長(高田洋征) 水行政について私のほうからお答えをさせていただきます。
 御存じのように、水資源に恵まれない福岡市におきましては、これまでも水資源の開発につきまして、市議会を初め、水源地の関係者の皆さんの御理解と御協力のもとで、いろんな取り組みをさせていただき、水の安定供給につきまして、一定の成果をこれまで見てきているところでございます。しかしながら一方で、本市の水使用量、これは具体的に申し上げますと、日量約40万トン、福岡都市圏全体におきましても、日量61万トンを超える水量を使っているわけでございますが、この3分の1は筑後川水系からの水の取水に頼っているという現状でございます。水の安定供給に向けた努力とともに、水資源は有限であるという認識を市民の皆さんとともに共有していくということは大変重要であろうと考えております。
 先ほど管理者からもお答えさせていただいておりますけど、平成15年に全国に先駆けて制定した節水推進条例に基づき、水の有効利用策として節水PRによる節水意識の啓発や節水機器の使用奨励、また雑用水道の導入等を積極的に推進してきたところでございます。また、これらの事業につきまして、政策推進プランの主要事業として位置づけ、全市的に取り組んでまいってきているところでございます。今後とも、公共建築物における効果的な節水を含めまして、節水型都市づくりを推進してまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。


◯議長(光安 力) 吉田市長。

◯市長(吉田 宏) 河川の整備及び水害の防止の方法でございます。
 治水の根幹というのは、まず、主要な河川をしっかりと改修をしていって、まず水があふれないということが大事でありまして、そのことについては、常々県に対して要望してまいりましたけども、やはり今回も浸水の原因になる河川のはんらんとまでいかないにしても、溢水などありまして、これは今回もまた放置されたとは言いませんけれども、ほとんど手つかずの河川があるために起きた被害だということを強く県に対しても要望して、改修を進めていけるように我々もしっかりやっていきたいと思います。
 あふれたら今度は次どうするかという内水排除のための整備でありますけど、これは雨水整備Doプランで今進めておりますが、今後も積極的にこれは早めることも含めてやっていきたいと思っております。
 いずれにしろ、気象変動の影響かと思いますが、記録的な雨、豪雨がありまして、今後も浸水対策というのは非常に重要であると思っております。天神地区なども含めて、浸水があるということ自体が、都市のイメージを非常に損なうものであると、今回、議会でも御指摘いただいていますけれども、まさに私もそのように感じておりまして、ぜひこれは雨水流出を抑制するための施策を進めていかなくてはならないと考えております。現在、福岡市公共施設雨水流出抑制指針というものも作成をしておりまして、河川改修及び道路及び下水道の整備とあわせて全体的に進めていこうということにしております。豪雨災害のときには地域の自主防災組織との連携が欠かせません。今回も御指摘いただいているように、ところどころで反省すべき点があったかと思っておりますので、これは深く反省をしまして、今後の取り組みにつなげていきたいと考えておるところであります。
 また、食物アレルギー対応の給食の提供についてでございます。
 仙台市での先進的な取り組みを議員のほうから御報告いただきましたけれども、大変にきめ細かい対応ができているようであって、食器に学校別に書いてあるというようなことなどは、本当に子どもたちが給食を楽しむというか、そこで十分な栄養補給をしてもらおうという、そういう仙台市の非常に高い理想といいますか、それが具現化している例だろうと思ってお聞きをしておりました。何もアレルギーになりたくてなる子どもはいないわけでして、子どもたちのせいではないので、そこは給食をみんなと一緒に食べる、そのとき自分だけお弁当というのも本当にかわいそうな話ですので、しっかりやっていきたいと思います。
 それで、現在、学校給食センターの再整備を検討しておりまして、この中でアレルギー対応食にも検討を進めているというふうに教育委員会のほうからお聞きをしております。きょう議員のほうからの御指摘も含めまして、教育委員会ともども、子どもたちみんなが給食に親しんでもらえるような環境づくりを進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。

福岡市議会議員
山口つよし

公明党 福岡市議団

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