福岡市議会議員・山口つよし

2005.12.09 : 平成17年第6回定例会

◯19番(山口剛司)登壇 皆様おはようございます。私は公明党福岡市議団を代表いたしまして、今や大きな社会問題となっております児童の通学路の安全確保について、博多湾の環境保全対策について、新都心構想について、そして外国人観光客の案内について一般質問をいたします。行政当局の前向きの回答を期待するものであります。
 初めに、先月、広島市において小学1年生が下校途中に殺害され、家庭用ガスコンロをこん包する段ボール箱に押し込められた姿で発見されるというむごい事件が起きました。さらに、10日もたたずして、今度は栃木県今市市の小学1年生が刃物で刺されるという殺人事件が発生しました。広島市での容疑者は現在取り調べ中ですが、今市市の犯人はいまだ捜索中です。一日も早い犯人逮捕を願うものであります。今回の事件で亡くなられた児童の御冥福を祈りますとともに、御家族の方に謹んでお悔やみを申し上げます。
 警察庁は一昨年1月から10月まで、15歳以下の子どもの連れ去り事件の実態調査をしました。それによると、全国で126件発生し、未遂を含めて139人が被害に遭っています。被害者のうち少女は107人です。犯行現場は半数以上が路上で、時間帯は登下校時が70人と多く発生しています。最近の事件の例でも、ここに手を打たなければなりません。
 昨年までの10年間、全国の下校中に発生した殺害事件は、低学年の児童で6人、とりわけ1年生に対する犯罪が目立っています。殺されないまでも傷つけられた事件は枚挙にいとまがありません。昨年1年間に12歳以下の子どもが被害に遭った事件は3万7,054件に上り、特に強制わいせつは1,679件と10年前の1.5倍、誘拐は141件、暴行は1,115件と10倍に急増しています。これには本市も無関心ではいられません。本市でこのような事件に類することは、どれくらい発生しているのでしょうか。危害を加えられた件数は昨年1年間どうだったか、発生件数、内容と10年前と比較すると何倍か、お尋ねいたします。
 下校時の安全は、児童を送迎バスなどで守らない限り、100%の安全確保は難しいことです。とても警察だけの手に負える仕事ではありません。それでは、だれが児童の安全を担うのか。警察はもちろんですが、学校、地域、保護者、そして行政と児童の安全確保のために知恵を絞っていこうではありませんか。子どもたちの身の安全は、地域の大人が力を出し合わなければ守れるものではありません。そこで、今実行されている施策、もしくは児童の安全確保のために考えられていることがあればお示しください。さらに、昨年質問しました不審者の情報メールについて、現在はどのように希望者に配信するのか、研究された結果をお尋ねいたします。
 次に、博多湾の環境保全についてお尋ねしてまいります。
 近年の博多湾の状況は、汚染や富栄養化により、今後しっかり対策をとらないと、資源も枯渇し、将来に残せなくなることが危惧されています。博多湾に流入する河川などの水質の問題、また水産資源については、栽培漁業を行うことで水揚げ高を確保していくことが重要であると思います。
 まず、博多湾の水質ですが、現在はどのような状況になっていますでしょうか。全窒素、全燐、化学的酸素要求量、いわゆるCODについて、測定結果の推移を示していただくと同時に、環境基準の未達成地点も含めお示しください。
 関係局である環境局、下水道局、港湾局、農林水産局で、平成15年度から現在に至るまで、水質保全と水産資源確保に向けて、どのような施策を幾らの費用で実施されたのか、そして、その効果はどうだったか、お示しください。
 特に博多湾に流入する下水についてですが、下水道普及率が本市では99.3%に達していると発表されています。下水の高度処理について、福岡市ではどのくらい整備が進んでいるのか、そして、その結果、処理水はどのくらいよくなっているのか、あわせてお示しください。
 また、博多湾の環境を保全、創造していくためには、関係局同士の連携が重要だと考えますが、どのような連携をとられているのか、お尋ねいたします。
 次に、新都心構想についてお尋ねしてまいります。
 今回、中間報告を発表されました。過去、こういった構想が策定された内容はどうだったのでしょうか。そして、今回の構想とどう関連づけられているか、お尋ねいたします。
 来年には、この構想の最終まとめが発表されますが、取りまとめられた後は、これらの構想をどのように実現させていこうとされているのか、お尋ねいたします。といいますのも、中央の資本や海外の資本は、福岡の土地など、いとも簡単に購入する財力を持っております。策定はあるが、何も縛りがないのでは、勝手放題の建築物や施設ができるのではないか不安があります。御所見を伺います。
 また、福岡市は緑の基本計画を策定し、花と緑の国際文化都市を目指しています。この計画の中で、市街化区域における公園や道路内の緑といった担保性のある緑の割合が20%確保されていることが望まれています。しかしながら、都心部において新たに公園等をふやしていくことには限界があります。都心部における緑の拡大には、民有地における緑化の推進が必要ではないでしょうか。そこで、今回の新都心構想に、建物の更新にあわせて、民有地にも緑化を積極的に進める記載を盛り込んではいかがでしょうか、お尋ねいたします。
 また、策定の過程で市民意見を求められておりますが、今現在、何件の意見が集まっていますでしょうか。もし内容も出せれば、あわせてお示しください。
 次に、外国人観光客の案内についてお尋ねいたします。
 本市を訪れる観光客数ですが、04年は1989年の過去最高記録に迫る1,635万人に達したと経済振興局は観光統計で発表されました。この数字は、前年より2.6%の増加とのことです。そのうち外国人観光客数は、福岡空港、博多港の外国人入国客数は約45万人で、前年より24.3%増加しています。
 まず、来訪者の国別ですが、上位4カ国をお示しください。また、リピート客ですが、全体でどのくらいおられるのでしょうか、あわせてお尋ねいたします。
 また、外国の訪問者が福岡市に対して、こういったところを改善してほしいとか、このような案内をしていただければなど、情報の収集がなされていますでしょうか、お尋ねいたします。
 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。

 

◯議長(妹尾俊見) 植木教育長。


◯教育長(植木とみ子) 子どもたちを取り巻く事件につきましては、平成16年度に児童生徒が被害に遭った事件の総数は21件、そのうち登下校時は14件発生しております。この14件の内訳ですが、すれ違いざまに体を触れられるなどの痴漢行為が9件、突然殴られたなどの暴力行為が5件となっております。また、10年前の平成6年度の発生件数の総数は9件でございました。しかし、子どもたちの安全を脅かす事件が社会問題となり、軽微なものも昨年から報告するように指導した経緯もありまして、単純に比較することはできませんが、平成16年度は平成6年度の2.3倍となっております。
 通学時の児童生徒の安全対策といたしましては、各学校では学校の危機管理マニュアルなどにのっとりまして、通学路の安全点検を行い、危険箇所などを記載した安全マップを作成しております。また、児童生徒に対しては、小学校1年から3年まで防犯ブザーを配布するほか、体験型被害防止教室を実施したり、複数で帰る、決められた通学路を通る、声をかけられてもついていかないなどの指導を徹底するとともに、状況に応じて集団登下校を行っております。さらに、家庭に対しては、事件などの発生の都度、文書を配布し、注意を呼びかけております。一方、地域におきましては、福岡市PTA協議会による、こども110番のいえの設置を行うほか、多くの校区において、自治協議会など地域の関係団体による通学路の安全パトロールが実施されております。
 新たな取り組みといたしましては、平成17年10月より、2カ所の小学校区を指定して、自治協議会などの地域団体の協力を得て、児童生徒の安全確保などを目的とした学校安全モデル地域の取り組みを行っております。なお、広島市などの事件を受けまして、12月6日に全学校長を集めまして、改めて児童生徒の通学状況の把握、通学路の点検等を実施するように指示しておりますし、また区役所を通して、自治協議会に対し、パトロール強化などの安全確保の協力要請を行っているところでございます。今後とも、児童生徒の安全確保に当たりましては、学校での取り組みはもとより、自治協議会や警察など、関係団体、機関と連携し、その充実に努めてまいります。
 携帯電話へのメール配信につきましては、モデル校での研究の結果、緊急時や不審者情報の有効な連絡手段の1つであると認識しております。また、研究結果からは、携帯電話を持たない、または配信を希望しない保護者への配信、また配信する情報の信憑性の確保、さらにはメールアドレスは個人情報であり、情報管理を徹底する必要があるなどの課題が報告されております。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 山田環境局長。


◯環境局長(山田隆光) 博多湾の水質の現状ですが、経年的には全窒素、CODはほぼ横ばい、全燐は減少傾向にあります。また、全窒素は、これまで東部海域で環境基準をやや超えたことがございますが、昨年度は全海域で環境基準を達成しております。全燐につきましては、これまですべての海域で環境基準を達成しております。CODにつきましては、8つの基準点のうち平成15年度までは西部海域の湾口部の1地点で環境基準を達成し、その他の地点が未達成でございましたが、平成16年度はさらに東部海域の1地点で達成し、それ以外の6地点が未達成となっております。
 次に、環境局における水質保全に向けて実施した施策、費用及び効果につきましては、平成15年度は博多湾の環境監視、博多湾貧酸素対策調査及びアオサの有効利用を図るための研究を実施し、費用は2,160万円となっております。平成16年度は、これらに加え、藻場の生息状況調査及び市民参加を通じたアマモの移植による多様な生態系づくりにかかわる研究を実施し、費用はアマモ移植300万円を含め3,660万円となっております。なお、アオサ有効利用につきましては、平成16年度をもって終了しております。また、平成17年度は、さらに漁協、福岡県と連携した海底耕うんによる底質改善実験を開始しており、この費用の900万円を含め3,230万円となっております。これらの調査結果は、博多湾の環境保全を検討する上での基礎資料として活用しております。
 次に、関係局における連携につきましては、これまでも学識経験者、関係局長等で構成する博多湾総合調査委員会において連携を図ってきたところでありますが、今後、より連携を深めるために、今年度から関係4局の担当課長で構成する連絡会議を開催しております。この連絡会議は、今年度3回開催しており、各局の事業の進捗状況の確認や今後の取り組み等について協議、調整を行っているところでございます。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 平野下水道局長。


◯下水道局長(平野 定) 下水道局におきましては、燐除去を目的とした高度処理施設の整備を平成11年度に完了し、現在、全処理場で運転を行っており、全燐の目標水質である0.5ミリグラムパーリットル以下を達成いたしております。また、燐と同様、栄養塩類である窒素の除去を目的とした高度処理につきましては、平成15年度に東部水処理センターにおいて実規模実験を行うための施設改造工事を行い、平成16年度から実証実験を実施しております。費用としましては、平成15年度が施設改造に要した経費として約4億7,000万円、平成16年度が実証実験等に要した経費として約4,000万円、平成17年度が同じく実験等に要する経費として約4,000万円でございます。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 中島港湾局長。


◯港湾局長(中島紹男) 港湾局で実施をいたしております施策についてでございますけれども、シーブルー事業、アオサ回収事業、和白干潟活性化事業、海岸環境整備事業を実施いたしておるところでございます。シーブルー事業は、覆砂や作れいによる水質及び底質の改善や、生物のすみやすい環境をつくることを目的とした事業でございまして、平成9年度から香椎地区で実施をいたしております。平成15年度は、事業効果を確認するための環境調査や評価を行い、事業費は約1,600万円でございます。平成16年度は事業費はございません。平成17年度につきましては、約2.6ヘクタールの覆砂及びアマモ場づくりを実施することといたしており、事業費は覆砂事業が8,000万円、アマモ場づくりが1,000万円の合わせまして9,000万円でございます。シーブルー事業の効果でございますけれども、海底の有機物の減少が確認され、カレイやウニなどが見られるようになってきているところでございます。
 次に、アオサ回収につきましては、和白海域の悪臭などの被害防止や海域の環境保全のため実施をいたしており、従来の海岸清掃に加えまして、平成8年度から専用の船を用いた海域での回収を実施いたしております。海域回収の事業費は、平成15年度が約3,100万円、平成16年度、17年度がいずれも約3,200万円となっているところでございます。事業効果につきましては、毎年約3,000立方メートルを回収いたしておりますので、平成8年度以前のような打ち上げアオサによる悪臭被害は解消されてきているところでございます。和白干潟活性化事業につきましては、アサリやゴカイなどの生物のすみやすい環境を整えるため、平成16年度から市民と共働で干潟を耕しておるところでございます。事業費は、平成16年度が約150万円、平成17年度が約180万円でございます。事業効果といたしましては、耕した場所でアサリの稚貝がふえる傾向が見られているところでございます。また、海岸環境整備事業は、自然石を使って生物のすみかとなる護岸の整備や、アサリなどがすみやすい砂浜の整備を行う事業でございまして、生の松原、香椎、和白、名島、西戸崎で実施をいたしております。事業費は、平成15年度が約3億3,000万円、平成16年度が約4億1,000万円、平成17年度が約2億4,000万円でございます。事業効果といたしまして、新たに整備した場所では、カニやフジツボなどのいその生物の生育が見られているところでございます。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 中村農林水産局長。


◯農林水産局長(中村耕二) 農林水産局において実施いたしました水産資源の確保に向けた施策、及びその費用と効果についてお答えいたします。
 まず、水産資源の維持、増大を目的として栽培漁業を実施いたしておりますが、博多湾内にアサリ、アワビ、アカウニ、クルマエビ、ヨシエビなどの種苗を放流いたしております。次に、博多湾の水産資源の再生産機能回復を目的として漁場環境保全事業に取り組んでおりますが、クルマエビやカレイなどの種苗放流の効果を高めるため覆砂を行っており、本年度はさらに水産生物の生育場として藻場の造成を予定いたしております。これら以外にも、海底ごみの回収やアサリの貝殻除去事業なども実施しており、漁業者の皆さんも海底耕うんを自主的に実施しておられ、本市もこれに対しまして年間28万円の支援を行っております。以上、本市が実施しております栽培漁業と漁場環境保全事業に漁業者への支援事業を加えました事業費は、平成15年度が4,888万1,000円、16年度が5,223万5,000円でございます。また、17年度は6,377万5,000円を予定いたしております。それから、水産資源確保に向けての施策の効果につきましては、天候などによって漁場が大きく変化することや、放流の直接的効果が数的に把握しにくい面がございますけれども、1つの指標として、博多湾内の漁業従事者の1人当たりの生産量を見てみますと、平成12年には3.4トンであったものが平成16年には4.1トンと増加している実態がございます。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 鹿野総務企画局長。


◯総務企画局長(鹿野 至) 新都心構想についてでございます。
 まず、過去の構想の内容と今回の構想との関連についてでございますが、過去に策定をいたしました構想としましては、アジア太平洋博覧会開催前年の昭和63年に策定されました都心構想がございます。これは、札幌、仙台、広島といった全国の地方都市や九州内の主要都市との都市間競争に勝ち抜くために、都心部の魅力向上を目的として策定されたものでございます。県庁跡地、イムズ、ソラリアなど、当時進みつつあった都心部の開発の連携や、コンベンション施設を持ったウオーターフロント地区での国際交流拠点づくりなどが提案され、実現してまいったところでございます。旧構想から約20年が経過した今回の構想は、都心の成長による自動車交通渋滞や、都心の成長を支えた建物の更新時期の到来など、新たな課題に対応するとともに、現実になりつつある九州・アジア生活圏時代の都心として、市民や都市圏の人々だけでなく、九州やアジアからの来街者や滞在者など、さまざまな人から愛され、市民が誇りを感じるような、海に開かれた都心づくりを進めるために指針をまとめるものでございます。
 それから、構想の実現につきましては、新たな時代に必要な社会資本の整備につきましては、重要性、費用対効果などについて検討し、議会の御意見もお聞きしながら判断し、進めてまいりたいというふうに考えております。また、まちの運営につきましては、地区計画の決定など法的な検討に加えまして、エリアマネジメント組織などとともに、課題への対応やまちづくりガイドラインの策定に取り組むなど、市民、企業と行政とが共働で行うまちづくりを進めてまいりたいと思っております。
 次に、民有地の緑化でございますが、構想の中に、都心の景観形成に緑化、にぎわいを組み合わせ、回遊ルートを重ね合わせました、美しい風格ある都心づくりを進めるという考えが盛り込まれており、民有地の緑化についても触れられております。また、地域からの御提案につきましても、緑と憩いの空間整備がうたわれておりますので、御意見を踏まえ、緑化の確保について、引き続き策定委員会の中で検討してまいりたいというふうに考えております。
 それから、市民から募集した意見の件数と内容についてでございますが、市民意見募集はこれまでに2回行っておりまして、1回目は策定委員会が設立される前の本年5月から1カ月間、市民の夢を募集しまして、42人、280件以上の御意見をいただいてございます。また、今回の中間報告に関する意見募集は、12月8日現在で10人の方から21件の御意見をいただいております。主な意見としては、天神北地区の都市的活用や道路空間のあり方などでございます。以上です。

 

◯議長(妹尾俊見) 松永経済振興局長。


◯経済振興局長(松永徳寿) 外国人の観光客数につきましては、統計数値としては、福岡入国管理局が発表される福岡空港及び博多港から入国した外国人の入国客数、これに基づき、おっしゃいますリピート客もこの中に含んだ形で把握し、発表いたしておりますが、お尋ねの平成16年の上位4カ国、地域につきましては、第1位が韓国の25万8,255人、第2位が台湾の7万4,480人、第3位が中国の3万9,006人、第4位がフィリピンの2万1,006人となっております。
 また、個々の外国人来訪者からの情報収集をどのようにしているかということでございますが、来訪者の個々の生の声  要は、生の声というのは、観光案内所などでの実際の相談や問い合わせの内容などを把握し、その人数を把握するといった方法でございます。また、最前線で携わっておられる旅行関係者の声も重要でございまして、地元関係者はもとより、海外の旅行関係者につきましても、海外各地でのプロモーションの際や、また海外からお招きした際など、さまざまな機会をとらえて関係情報の収集に努めてまいっておるところでございます。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 山口剛司議員。


◯19番(山口剛司) 児童の通学路の安全確保についてですが、先ほど答弁でおっしゃっていました、学校安全モデル地域の取り組みを、今、試験的に2校で実施されているということですが、この制度はすぐ全校で実施することができないのでしょうか、お尋ねいたします。
 事件が発生してからでは取り返しがつきません。ことしからは防犯ブザーを新1年生に渡すようになりました。今3年生まで保持していますが、全学年に一日も早く渡せないか、お尋ねいたします。
 また、犬の散歩をされている方たちに、特に登下校時間帯に通学路を通っていただくなど、区役所が音頭を取っていただき、各関係団体に働きかけていただけないでしょうか。また、その際には、パトロール中など書かれた、目立つ腕章やたすきをつけていただくと、不審者には、この地域は児童の安全に関心があるなと思わせる抑止効果があると思いますが、御所見を伺います。
 また、防犯メールについてですが、警察が発信する不審者情報について、これからどのように活用していくのか、お尋ねいたします。
 博多湾の環境保全対策についてですが、関係局の施策を伺いました。水質については、平成10年に水質保全計画を策定されておりました。今後、新しく計画を策定されると聞いておりますが、いつごろ、どのような目標値を設定されようとしているのか、お尋ねいたします。
 博多湾での水質調査ですが、これまで問題であった燐や窒素の数値が改善されていることは評価できます。今後も水質の保全について、努力と監視を続けていただきたい。これからの課題として、福岡都市圏ではすべての流域自治体で下水が完備されておりません。引き続き福岡県へ下水道完備の要望をしていくことが大事です。また、本市の高度処理では、全燐は除去されたが、全窒素は試験段階とのことです。今後、悪影響を及ぼさないためにも実用化が待たれます。これからの計画はどうなっていますでしょうか、お尋ねいたします。
 水質検査の結果の中で、COD対策が喫緊の課題であることがわかりました。環境局で県の水産海洋技術センターと漁協と連携し、900万円の予算で海底耕うんを実施されています。農林水産局も28万円ですが、漁協と海底耕うんを実施されています。行っていることはほとんど同じであると思いますので、別々の局ではなく、一緒に考えて連携をとってはいかがでしょうか。環境局にお尋ねいたします。
 一方、水産資源の再生についてです。港湾局では、シーブルー事業でアマモの栽培やアサリ稚貝の放流を東部海域で実施しています。アマモの栽培方法は、ヤシマットでアマモの種子をサンドイッチし、海流で流されないよう金属板で押さえるという1,000万円かけた事業を行っています。植えつけから1年を過ぎるころには、立派なアマモが再生しています。環境局も、東部海域の和白干潟でアマモの植えつけを実施しています。ここでは、種をボール状にして投げ込んでいるそうです。費用は300万円弱です。植えつけのやり方にはいろんな方法があるようですが、実行予算がこれは違うんですね。農林水産局は漁業権のある西部海域で、これもやはり藻場造成やアサリ稚貝などの種苗放流を実施しています。覆砂に至っては、もうたくさんの局、また事業体で、本当に多くのところで実施されています。効率面を考えても、博多湾全体の事業として、部局の垣根を取り除いて実施してはいかがでしょうか。一緒にやれないとする理由があれば、お示しください。農林水産局長の答弁を求めます。
 水質の浄化は環境局主導で、水産資源は農林水産局で、全体の予算からは他局に押されぎみですが、博多湾全体の漁獲資源の増加を図れるよう、しっかりとリードしていただきたいと考えますが、あわせて所見を求めます。
 新都心構想についてですが、構想取りまとめ後、どのような縛りや協議会を設けて実現するかが課題であると考えます。先ほど地区計画なども実施するときがあると述べられましたが、遅きに失することがないよう、建設の計画が発表される前でも、どのような建築物かわかるように、情報の網をかけていくべきではないかと意見を申し述べます。
 今、博多駅の再開発に向けて協議がなされています。新都心構想にも、博多駅の位置づけが重要な要素になっています。この再開発に行政も関与されているのは大事ではありますが、開発検討のエリアに博多郵便局などの周辺街区が含まれておらず、まちづくりの連携が見えておりません。また、博多駅筑紫口の駅前広場は、朝、団体バスが道路の1車線を占領していますし、客待ちタクシーも1車線とっている状況で、慢性の渋滞が発生するなどの課題を抱えております。そこで、このような課題解決に向けて、駅の開発のみならず、駅地区全体を視野に入れた開発の取り組みが必要と考えますが、御所見をお尋ねいたします。
 さらに、規制緩和が進んでいる中、金融機関の再編により、日本銀行や他の金融機関など、準公共機関の跡地が発生することが予想されます。そこで、これらの跡地が、民間への売却等により都心のまちづくりの支障とならないよう、事前に地権者や関係機関に働きかけられるよう要望しておきます。
 現在、国では、まちづくり三法の見直し作業が進められております。98年に大規模小売店舗立地法、改正都市計画法、中心市街地活性化法が制定されたのですが、大型店が郊外に進出するなど、都市の空洞化に歯どめがかかっていない。見直しの方向性は、都市機能の市街地への集約と中心市街地の振興を一体的に推進することにあります。まちづくり全体にかかわる活動を官民が協力して実施する体制の構築として、住宅や公共公益施設などの立地支援や公共交通の利便性向上、歩行者空間の充実に取り組むこととしております。特にコンパクトシティー構想が注目され、無秩序な市街地拡大を抑制する計画がさまざまな都市で実行されてきています。鹿児島市では、郊外の住宅開発を認めずに、まち中に人が住むようにしたり、金沢市では、まち中に戸建て住宅を建設すれば、1軒につき300万円の補助を出したりしています。旧静岡市では、バスを中心とした公共交通機関の利用増進策などを実施したことが功を奏し、市全体に対する中心市街地の事業所数のシェアの伸びをもたらしています。本市の構想において、エリア内には数々の商店街があります。住民との共生が今こそ必要であると考えますが、この構想に商店街活性化策は盛り込まれていくのか、また、どのように取り組もうとされているのか、お尋ねいたします。
 次に、今行われている市民意見の募集ですが、10件と報告をされました。これはちょっと少な過ぎるのではないでしょうか。募集のやり方に問題がありはしないか、また、募集件数をふやすために、何か手を打ってあるのでしょうか。新都心構想のエリア内の自治協議会や住民に意見を聞いてはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 先日、金沢市が金沢まちづくり市民研究機構を実施し、好評だというので、調査に行ってまいりました。その概要は、まず市民研究員を公募して、研究テーマごとに市民研究会を設置します。その研究会にはディレクター、大学教授等を置き、約1年間検討会を実施し、研究成果として金沢市に提案する仕組みになっています。平成17年度は、それらの提案のうち8事業を当初予算に計上し、実行していました。一部を紹介しますと、アートからのまちづくりという研究テーマで、中心街のショーウインドーや空きフロアに学生たちによる共同芸術作品をライトアップ展示するのに、事業費300万円をつけています。また、まち中再生のためのまちづくりのテーマでは、金沢町家継承のための市民意識調査やシンポジウム開催事業で500万円、バス利用者を対象にICカード利用調査に300万円など、事業費をつけ実施しています。
 今回の視察で感心しました点は、自治体が設置しているシンクタンクとは別の組織であるということ、行政は研究会に対し、ディレクターへ研究会に参加していただく方をセットする以外、内容にはかかわらないということでした。そして、その研究成果は、市の政策に反映させることを前提としているということです。このような取り組みを見ますと、市民の意識としては、自分たちの提言が政策として実施されるわけですから、いやが上にも意識が高まります。市民が政策形成の初期段階から参画でき、問題解決に向けた共働化が図られるという利点があります。本年は2年目に当たりますが、市民研究員の応募は10代から70代の人と広範囲にわたっていまして、約70名、9テーマで研究を続けておられます。本市の新都心構想の場合、民間事業者などから意見を募集し、行政と策定作業を進めておれらますが、ここにもう1つの視点、金沢市で実施されている市民研究会のような仕組みも取り入れてはどうかと提案いたしますが、当局の御所見をお伺いいたします。
 次に、外国人観光客の案内について勉強していたところ、韓国の留学生から福岡市に対して改善の要望がありました。それは、韓国語であるハングル表記についてです。福岡市が表記しているやり方と北九州市が表記しているやり方が違っています。具体的に言いますと、発音で、天神を言うときに、「テンジン」と私たちが発音しているのと、「テ」と「デ」の間の発音をする場合があるとのことです。私も実際発音された言葉を聞いて、その違いがよくわかりませんでした。ただ、文字としてあらわすときに、違う言葉が当てられていました。こういった表記の違い、対馬やホテル名でも発音が違ったりしています。ハングル表記の方法に、福岡方式と北九州方式と違いがあるのですが、同じ北部九州です。統一する手だてはないものでしょうか。
 北九州市では、ハングル表記が混在しているとのことで、04年3月に統一マニュアルを策定されています。本市では、外国人への情報提供の手引として、05年7月にパンフレットを作成し、配布されております。もともとは外国人にわかりやすいようにとの趣旨で始められていますが、日本人のひとりよがりで、外国人に親切なパンフレットや案内をしているというようになってはまずいと思います。福岡市民は、私も含めてですが、ハングル語に対する知識が少なく、話せる人も少ないという現実があります。昨年、海外視察に行きましたときですが、レストランのメニューはもちろん英語で書かれています。私には、その料理が甘いのか辛いのか、温かいのか冷たいのか、またどのような形状なのかよくわからず、注文して出たとこ勝負といった状況でした。しかし、ただ1カ所ですが、日本語のメニューも用意されているお店に入りました。そのときの注文する安心感は、言いようがないくらいうれしかったことを覚えております。おもてなしの福岡を標榜する本市にとっても、福岡に滞在してよかったと言われるよう、政策をとっていただきたいのですが、御所見を伺います。また、本市で勉強している留学生と連絡会を持つなどして、本市に不足している点などを聞く機会を設けてはいかがでしょうか、御所見を伺います。
 本市の幹部の方々は、よく海外交流に出かけられておりますが、渡航中に感じられた点などを本市の事業にも積極的に提言していただければ、もっとよりよいおもてなしの福岡になるのではないでしょうか。ハングル表記の北九州市との違いについての改善もあわせてお尋ねいたします。
 以上で2問目を終わります。

 

◯議長(妹尾俊見) 植木教育長。


◯教育長(植木とみ子) 学校安全モデル地域についてのお尋ねでございますが、本市においては、既に多くの自治協議会などの地域団体が、車でのパトロールやウオーキングを兼ねた見守りなど、地域の状況に応じて子どもの安全確保に努めていただいております。お尋ねの学校安全モデル地域事業につきましては、平成17年10月より文部科学省の委嘱を受け、防犯活動に積極的に取り組んでいる小学校区の中から2カ所を選び、安全マップの作成や地域の実情にあったパトロールの実施、防犯の専門家による講習を受けるなど、よりスキルアップした実効性のある取り組みにより、地域ぐるみで子どもを守る仕組みづくりを行うものでございます。今後は、このモデル地域の取り組みを他の校区にも広めるとともに、従来から行われております各校区での取り組みの充実を図り、地域ぐるみの学校安全体制の整備に努めてまいります。
 防犯ブザーにつきましては、今後とも新1年生への配布を継続してまいります。なお、既に配布しております児童に対しましても、登下校時の所持及び使用方法等について、周知徹底してまいります。
 警察からの不審者情報の活用につきましては、各学校に対し、福岡県警メール配信システムに登録し、受信した情報を登下校時の際の安全対策に活用するよう指導しております。また、このような情報を保護者へ連絡する手段の1つとして、携帯電話へのメール配信につきましても、各学校とPTAとの協議等に基づき、運営体制が整った学校から、順次、実施に向けての検討を進めてまいります。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 北嶋市民局長。


◯市民局長(北嶋雄二郎) 地域住民による通学路の見守りにつきましては、現在、市内では多くの団体がパトロール活動をされております。市としても、自主パトロール等の地域安全活動をより活性化するため、立ち上げの支援として、腕章等の配布を行っております。また、市民の自主防犯意識の高揚を図るため、防犯DIGの実施や地域防犯マニュアルの作成、配布などを行っております。さらに、散歩など屋外に出かけられるときは、できる限り児童生徒の登下校する時間や通学路に合わせていただくよう、協力をお願いしているところでございます。今後とも区役所を通じまして、自治協議会を中心とした防犯活動の支援をさらに進めていきたいと考えております。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 山田環境局長。


◯環境局長(山田隆光) 博多湾の環境保全に関する今後の計画につきましては、現在、第2次福岡市環境基本計画を策定中であり、部門別計画である博多湾水質保全計画につきましても、年内には検討委員会を設置して見直し作業に着手し、平成19年度末を目途に新たな計画を策定したいと考えております。現在の計画は水質の保全を中心とした計画ですが、新計画には多様な生物の生育、生息の場としての博多湾という視点を取り入れ、従来の水質の目標に加え、生物などの新たな目標についても検討してまいります。このような考えに基づき、名称についても、仮称ではございますが、博多湾環境保全計画に改め、博多湾の環境保全に関する総合的な計画にしたいと考えております。
 次に、海底耕うんにつきましては、環境局が、耕うん適地、効果把握及び評価をする目的で、平成17年度から実験を実施しております。また、農林水産局では、漁協が独自に実施する事業への助成を行っております。今後、環境局で実施した実験結果につきましては、両局において効果について十分検証を行った上で、事業化につきましても連携して検討してまいりたいと考えております。
 次に、水質の浄化につきましては、これまで各局と連携を図りながら進めてきたところでありますが、先ほど申し上げました新しい計画の策定に合わせ、私が会長を務めております、局・区長から成る環境調整会議などを活用し、各局が博多湾の保全という1つの目標を持って、連携のとれた施策が推進できるよう努めてまいります。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 平野下水道局長。


◯下水道局長(平野 定) 窒素除去を目的とした高度処理につきましては、平成16年度から2カ年の予定で行っている実証実験の結果を踏まえて、今後、早期導入に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。以上です。

 

◯議長(妹尾俊見) 中村農林水産局長。


◯農林水産局長(中村耕二) 水産資源の再生などに関する各局の取り組みに対するおただしでございますが、農林水産局の取り組みは水産資源の再生産機能の回復を目的としており、また港湾局におきましては、自然環境に優しい港づくりを目的とするなど、事業目的に差異はございますけれども、御指摘のとおり、事業手法が類似している側面もございますので、実施に当たりましては関係各局と情報交換を密に行い、連携を図りながら、効果的な方法について検討してまいります。
 また、水産資源の確保、増加につきましては、博多湾が魚介類の産卵、生息の場として大切な海域であるとの認識に立ち、今後とも市民の皆様に新鮮でおいしい魚介類を安定的に供給ができるよう、各局と連携を図りながら、農林水産局が中心となって積極的に取り組んでまいります。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 大場都市整備局長。


◯都市整備局長(大場美徳) 博多駅地区全体を視野に入れました取り組みについてのお尋ねでございます。
 博多駅地区につきましては、商業、業務、行政施設等が集積した天神地区と並ぶ都心の顔であると認識しており、平成23年春に予定されております九州新幹線の博多乗り入れや、新しい駅ビルの建設を契機といたしまして、九州の玄関口としての機能が飛躍的に高まるものと考えてございます。現在、JR九州において駅ビルの開発に取り組まれているところでありますが、本市といたしましても、今後、交通結節機能の一層の強化を図るとともに、人のための空間やゆとり、景観といった観点にも配慮し、駅周辺地区の関係者とも情報交換しながら、地区全体が活発な人の流れを生み出す都心の新しい顔となるよう努めてまいりたいと考えてございます。以上です。

 

◯議長(妹尾俊見) 鹿野総務企画局長。


◯総務企画局長(鹿野 至) 新都心構想に関連いたしまして、商店街の活性化策についてでございますが、都心の重要な機能の1つとして、集客機能のさらなる充実を掲げておりまして、ショッピングなどに加え、歩行者天国やオープンカフェの設置など、都市的な楽しみによるにぎわいづくりの推進という形で盛り込まれております。また、生活利便施設でございます身近な商店街につきましては、経済振興局でもさまざまな施策が進められておるところでございますが、記載のあり方等につきましては、都心居住としての観点から、引き続き策定委員会において検討していきたいというふうに考えております。
 続きまして、市民意見募集についてでございますけれども、私自身も現段階ではちょっと少ないのではないかというふうに考えております。今まで市政だよりや市のホームページへの掲載のほか、記者発表を行い日刊紙などで周知を図ったところでございます。このほかにも、情報プラザ、各区役所等で原案を配布し、意見を募っております。現在は、ホームページやメールマガジンによる広報の強化を図るとともに、市内のまちづくり団体や都心の自治協議会などに意見の提出を働きかけているところでございます。そのほかの手段もあれば、随時やっていきたいというふうに思っておるところでございます。
 次に、市民が参画できる仕組みについてでございますが、構想策定の過程の中で、市民、企業がまちづくりに参加する提案が地域から出され、さらに実践するという試みも出てきておるわけでございます。構想の中では、構想を実現する方策として、市民、企業、団体などから成るエリアマネジメント組織によるまちづくりの推進とともに、まちの利用者である市民のまちづくりへの参加も示されており、今後、市民と共働できる仕組みづくりの検討を進めていきたいというふうに考えております。なお、構想策定に当たりましては、一昨年、検討準備会を設置し、商業者、NPOなど多くの方々から都心づくりのアイデアをいただいておりまして、また本年5月には、市民の夢として一般市民から都心のまちづくりに対する考えや思いを募集し、構想策定の参考としたところでございます。
 それから次に、留学生からの意見を聞く機会についてでございますけれども、行政、大学、地域国際化協会等、留学生の関係団体で組織されます福岡地域留学生交流推進協議会や、留学生や就学生を支援していく民間組織の福岡外国人学生支援の会などを通じ、また個別に留学生の懇談会を開催するなど、さまざまな機会をとらえ、意見聴取に努めてまいりたいというふうに考えております。
 また、ハングル表記の北九州市との統一につきましては、福岡県においても基準を作成中でございまして、今後、広域的視点から、福岡県などを通じまして協議してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解いただきたいと思います。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 松永経済振興局長。


◯経済振興局長(松永徳寿) 交流人口を増加させることは、本市の経済の活性化に大きく貢献すると、こういった考えで、私どもビジターズ・インダストリーの推進に努力いたしておるところでございます。特に、経済成長が著しい東アジアからの観光客の誘致は重要であると考えておりまして、誘致プロモーションと受け入れ環境の整備を2本の柱として整備を進めておるところでございます。お尋ねのおもてなしのための受け入れ環境の整備としては、観光ガイドブックや観光案内所、また案内板の外国語対応を進めるとともに、外国人の来訪者が安心して利用できる交通網の整備を図りますために、平成16年の11月から、西鉄と共同でバスの外国語アナウンスや、またバス停を番号で表記していくなどの整備も行っておるところでございます。また、若干のお得感を感じていただくということで、お土産品等で割引を受けられるウエルカムカードなどの事業も実施しております。
 また、海外出張など、渡航したときに感じたことはということでございます。例えば、中国、韓国など、こういった主なホテル、土産品、商業施設では、日本語で対応できるというところが多うございまして、正直こういったことでほっといたしますし、また何かあったときの安心感といったものも感じるところでございます。また、現地通貨で買い物をしたり、あるいは食事をするというのは、そのまちに対する大変親しみも覚えますし、また楽しみの1つでもあるわけでございます。そういったところでは、両替所が至るところにあるといったことも大変便利だなと思っております。また逆に、ホテルのフロントにまちの地図が置いてあったら、もっといいのになということも感じることもありますし、また、やはり身近に感じる通訳、ガイドさんたちの観光の知識、またそのまちの成り立ちに対する知識とか思い入れとか、こういうものが強いと、大変私どももその都市に対する魅力を感じる、こういった意味で、その資質ということが大変大事だと、こういったことも感じたところでございます。いずれにいたしましても、こういった海外からのお客さん、人々に対するおもてなしの心を醸成していくということが大変大事であるということで感じておるところでございます。以上でございます。

 

◯議長(妹尾俊見) 山口剛司議員。


◯19番(山口剛司) 3問目に入ります。
 児童の通学路の安全確保について、種々述べてまいりました。福岡市にとって、未来を担う子どもたちが安心して勉強に遊びに活動することは、大事な視点であると言えます。財政厳しき折とは認識いたしておりますが、児童の登下校の安全を確保する事業に対し、優先的に予算をつけることは当然として、ハード面、ソフト面、すべてにわたって、子どもたちの安全確保に総力を挙げるべきだと思いますが、市長の決意のほどをお尋ねいたします。
 また、博多湾の環境保全対策についてですが、関係局の考えを伺いました。山崎市長、ここは三役の方主導で総合的に推進するなどできないものでしょうか。財政的にも各局の事業予算は削らなくてはならず、かといって博多湾浄化の事業は、手を抜くと後々取り戻すのに大きな費用と時間がかかると思います。御所見を伺います。
 新都心構想については、福岡市のオフィスビルや博多駅の再開発など、更新時期が来ている建物が多数出てきています。これらの建てかえに際し、本市で計画していくまちづくり構想に沿って協力していただけるよう依頼する必要があると考えますが、山崎市長の新都心構想に向けての考え方をお聞きし、私の質問を終わります。

 

◯議長(妹尾俊見) 山野副市長。


◯副市長(山野 宏) 博多湾の環境問題につきましては、市民にとって大変貴重な財産であるというふうに考えておりますので、博多湾の良好な環境を次の世代へ継承していく必要があると考えております。そのため、博多湾の水質が保全されていることはもちろんですが、博多湾がさまざまな生き物の育成、生育の場として、市民により親しまれる場となるよう保全し、創造していくことが重要であり、この考えに基づき、新たに博多湾環境保全計画を策定することといたしております。
 博多湾の環境保全につきましては、各局に施策がまたがっているということもあり、関係局間の連携強化を図るとともに、私をトップといたしまして、副市長プロジェクトの1つとして施策を推進してまいるということを考えております。

 

◯議長(妹尾俊見) 山崎市長。


◯市長(山崎広太郎) 児童の通学路の安全確保についてでございます。広島あるいは栃木で、まことに痛ましい、人ごとでない事件が発生したわけでございます。市民の皆さん方も一層子どもたちの安全ということに、強い、今関心をお持ちであると考えております。犯罪のない、安全で住みよいまちづくりということについては、もう市民の非常に強い要望があるわけでございまして、やはり地域ぐるみでこれを確保していくということが大事だと、このように考えておるところでございます。
 今、市内の各小中学校の学校長、教頭先生が、本当に地域の皆さん方と真剣に接触しておられるという状況をつくっていただいておるところでございます。そういうことで、地域の、特に自治協議会と学校がしっかりと連携を持って、特に児童の登下校の安全確保を図っていかなきゃいけないと、このように考えておるところでございます。予算のことをおっしゃいましたけれども、確かに限られた予算でございますが、最大限効果的に活用しながら、今後ともこの安全、安心のまち、そして通学路などの防犯対策を進めまして、子どもたちが安心して学び、遊ぶ環境を守っていけるように、一層取り組んでまいりたいと考えております。
 それから、新都心構想についてでございますが、現在、策定委員会で協議をいただいておりまして、新しい時代に対応して、この都心の魅力を高めるというねらいで、また都心が抱えるいろいろ、さまざまな課題解決を、行政だけじゃなくて、市民や企業体も一体となって、このまちづくりを行うための指針づくりをお願いいたして、策定を進めていただいておるところでございます。議員御指摘のとおり、この福岡の都心も更新時期に来ているということもございます。そういうこともありまして、民間の皆様方の御理解とお力もいただきながら、この都心づくり、新しいまちづくりに取り組んでいきたいと、このように考えておるところでございます。
 また、この構想を生かした今後のまちづくりも進めてまいりたいと。それは、特にアジアということを本市はここ20年、最大のテーマとして取り組んでまいりました。その実績はいろんな形であらわれておると、このように思っておるところでございますが、九州・アジア生活圏時代といいますか、まさにこの福岡がアジア社会の中での非常に中核的な役割を務める都市、そういう位置づけをさらに明確化していきたいと。このために、いろんな業務の面、あるいは集客、観光の面、それから居住機能、こういうものについて、国際的な水準を持った都心づくりということを進めてまいりたいと考えております。そのことで、福岡市はもとよりでございますが、九州、西日本全体の活性化につなげていきたいと、このような考えで新都心構想づくりに取り組んでおるところでございます。

 

福岡市議会議員
山口つよし

公明党 福岡市議団

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