福岡市議会議員・山口つよし

2005.09.22 : 平成17年第5回定例会

◯19番(山口剛司)登壇 私は、公明党福岡市議団を代表して、国民健康保険について、福岡市総合図書館と小中学校における図書室に関して、まち並みを形成する都市計画道路について質問をいたします。関係理事者の明確な答弁を期待いたします。
 まず、国民健康保険の現状についてお尋ねいたします。
 平成17年度予算は1,241億7,000万円余です。平成14年度以降、予算額の伸び率は15年度107%、16年度108%、17年度は111.8%と毎年増加しています。今後3年間は予算額がどのように推移していくと見ておられるか、まず御所見を伺います。さらに本市の一般会計から国保に対する繰入金も平成17年度は186億円以上に上っていますが、今後どう推移していくのか、あわせてお示しください。
 次に、被保険者数の推移についてですが、高齢化に加えて、これまでの経済情勢の停滞や悪化で加入者が増加しています。現在は45万7,700人ですが、過去5年間の被保険者数は1万から1万5,000人のペースで増加しています。この増加の中でどの年代階層の人が増加していますでしょうか。顕著な伸びを示している階層を平成14年度と16年度対比で増加人数をお示しください。
 次に、保険料の収入についてお尋ねしてまいります。
 本市における収納率は15年度87.75%、16年度86.56%と年々悪化しています。また、本市の平成15年度と平成16年度の収納率が政令市の順位では9番目でした。これを金額で見ると、平成16年度決算見込みで5万8,000世帯の滞納世帯数と約90億円の収入未済額が予測されています。大変な世帯数と金額ですが、平成14年度以降、それらの数値がどのように推移しているのか、率で増減をお示しください。そのうちの高額滞納世帯ですが、50万円以上の滞納額とすると現在は3,200世帯余り、約23億5,000万円もあります。これは全体の滞納者から比較するとどのくらいの割合になるのかお示しください。関連して、保険料を納付されていない方に対し、資格証明書と有効期間が4カ月の短期被保険者証を発行されておりますが、平成14年度から現在までの発行件数をお示しください。
 財政局にお聞きしますが、市税の滞納者が何人になっているのか。平成16年度の人数、収入率と平成14年からの収入率の増減率をお示しください。市税滞納者についてはどのような収入対策がとられているのかお尋ねいたします。
 次に、国民健康保険料の口座振替ですが、現在の口座振替率は54%と非常に少ない数値です。収納率のアップにはまずは口座振替が一番と考えます。一方、1度目の振替が例えば残高不足などで振替できなかった場合など、本年度より再振替を実施されています。現在の成果をお尋ねいたします。また、コンビニ収納をスタートされていますが、どれだけ収納効果が上がっておりますでしょうか、あわせてお示しください。また、若年層の滞納率が増加傾向にあります。就職難が大きな原因ですが、それとは別に、学校現場において国民健康保険や年金について、これらの制度が相互扶助で成り立っているということがきちんと理解されていないところに原因もあると考えられます。特に中学校の授業の中でそれらの取り組みがしっかりできているのか不安になります。本市での授業内容について、現状はどのようになっているのか、教育委員会にお尋ねいたします。
 次に、支出の一番重要な項目は医療費に対する支出であります。平成17年度予算の医療費、すわなち保険費は769億6,690万円と試算されています。増加の一途をたどっていますが、まず医療費総額の平成14年からの伸び率と、また増減の特殊要因がありましたらお示しください。また、若い世代と老人とに分けて1人当たりの費用額とその伸びをお示しください。
 この医療費ですが、医療費明細を見て高いと感じている被保険者がおられます。その医療費の診療報酬明細書、いわゆるレセプトについてお尋ねいたします。被保険者が医療機関にかかる費用として請求されるレセプトが適正であるか否かについてレセプトを点検し、審査することが重要であります。まず、平成14年9月の議会答弁でレセプト点検を強化すると述べられていますが、何がどのように強化されたのかお尋ねいたします。さらに、医療レセプト点検の効果額について、前年と比較した推移をお示しください。
 医療費を抑制していくという点で、国保加入者の健康診断の受診がどのようになっているのかお尋ねいたします。健康診断の対象者数と受診していない人数をお示しください。また、40歳から10年刻みで節目健診を本年より実施されています。対象者全員に受診してもらうことが重要ですが、そのため対策等何か講じられていればお示しください。関連して健康保険証についてですが、社会保険のように世帯別ではなく、個人別にカードを発行するということが考えられないのかお尋ねいたします。
 次に、福岡市総合図書館と小中学校の図書室について質問を行ってまいります。
 本年7月22日、国会で文字・活字文化振興法が成立いたしました。国民の活字離れを防ぎ、豊かな生活を築くことを目的に、地方自治体の責任が明記され、図書館や司書の整備を推進することが定められています。具体的には、地域の施策として必要な数の図書館を適切に配置すること、大学を初め教育機関の図書館に対しては、地域住民への開放が求められます。その上で司書の充実やインターネットなど情報化の推進が図られ、人と物の両面から図書館の質を向上させ、国民の読書環境の整備を進めると記載されています。福岡市総合図書館は平成8年に開館しました。以来9年が経過しようとしています。開館に際しては非常に多くの注目を集め、近代図書館としての一歩を記しました。そこで今回の質疑では、現在の図書館がどのように市民の財産となり、どう活用されているか、また、図書館利用の不便な地域の市民に対してどうするのか、質問してまいりたいと思います。
 現在の本館と分館の蔵書数を合わせると171万5,000冊を超えています。また、平成17年度の資料収集の購入予算は2億8,300万円余ですが、平成14年度からの購入費で比較するとどの程度減少しているのかお示しください。
 次に、利用者ですが、平成16年度で見ますと総合図書館本館のみで入館者数118万人、貸し出し利用者は約45万人です。この人数はこれまでと比較するとふえているのか減少しているのか、比率でお示しください。また、貸し出し利用者の各区の人数はどうなっていますでしょうか。政令市の中で1館当たりの人口で比較した場合、政令市の平均と本市の分館も1館と計算すると何人になるのかお示しください。また、民間から書籍購入のための寄附金や書籍、そして貴重な文献等の寄贈があっているのでしょうかお示しください。
 次に、インターネットに対するサービスについてお聞きします。分館も含め、総合図書館では市民が自由に使えるパソコンは何台あり、その稼働状況はどのようになっていますでしょうか。図書の検索用のパソコンとそれ以外自由に全世界の情報を見ることができるパソコンの台数についてお尋ねいたします。
 次に、図書館に携わる司書の人数ですが、職員の中で司書の資格を持っておられる人は何人でしょうかお尋ねいたします。あわせて、16年度の一般職員の人事異動数についてもお示しください。職員で司書の資格を持っていない人に対し、図書館の平成16年度事業として職員の司書資格取得を推進するとの項目がありますが、何人が資格を取られたのかお尋ねいたします。図書館の職員はある意味で専門的知識や内容を理解し、行動することが求められていると考えます。普通の人事異動では済まされないのではないでしょうか、御所見を伺います。
 次に、学校と図書館の連携について、また図書室の現状について質問いたします。
 まず、総合図書館の団体貸し出しを利用している学校は何校ありますでしょうか。また、学校に関係する団体はどのくらいありますでしょうかお尋ねいたします。また、各学校では朝の読書活動など積極的に進められておられます。しかし全校ではありません。現在実施していない小中学校は何校あるのでしょうか。それら実施されていない学校に対してどうされるのか。これまでと同様、各学校長の指導方針で実施するしないを決められるのかお尋ねいたします。
 次に、学校司書と司書教諭の人数についてお尋ねいたします。司書の採用は16年度8人増加して合計15人となっていますが、今後何人までふやすのを目標とされているのかお尋ねいたします。また、司書教諭は現在何人で、未整備校が何校あるのかお尋ねいたします。
 次に、まち並みを形成する都市計画道路についてお尋ねいたします。
 本市の都市計画道路は現在269路線、総延長で508キロ計画されております。このうち平成16年度末で337キロが整備され、整備率は66%となっていると聞いております。残りは171キロ、34%の都市計画道路はいまだに未整備となっております。この中には昭和50年以前に策定された、30年以上経過しても路線自体が全く整備されていない箇所が5路線あります。着手済みの路線でも一部の区間は完成しているものの、そのほかの区間で完成するめどが立っていないものなどあります。このような状態は本市と周辺市町にまたがる都市計画道路によく見受けられ、市内部分は10年前に整備されているのに、隣の自治体の部分の都市計画道路が整備されず、連続していない状態になっています。例えば、私の住んでいる東区松田地域でも、一部区間は約10年前に整備されていますが、その先の区間の見通しが全く立っていない路線があります。計画の路線上には会社や倉庫、スーパーや民家が建ち並んでいます。計画道路には川に橋をかける必要もあり、素人目にもこれから10年ぐらいは具体的な道筋がつかないのではないかと思われます。まず、このように整備がとまっている路線について、関係自治体と整備する年度の打ち合わせを綿密に協議する必要があるのではないのでしょうか、御所見を伺います。
 このような一部区間のみの整備路線について、その完成時期を市民の方からよく相談を受けております。都市計画道路は、都市計画法により未整備区間の敷地について建築行為に制限がかかっています。このため、未整備都市計画道路の中に土地をお持ちの方や沿線に住まわれている方は、その都市計画道路がいつ整備されるのかわからないことから、将来の生活設計などに不安をお持ちの方が多くおられるようです。このような状況を見ますと、これは都市計画道路の整備に関する情報が市民へうまく伝わっていないのではないかと感じます。そこで、都市計画道路整備に関する市民への公表状況についてお伺いいたします。
 以上で1問目を終わり、2問目以降は自席にて行います。

 

◯副議長(大石 司) 石井保健福祉局長。


◯保健福祉局長(石井幸充) 国民健康保険についてのお尋ねでございますが、まず、今後3年間の予算額の推移についてでございますけども、過去の状況からしますと、増大傾向が続いていくというふうに考えております。
 次に、一般会計からの繰入金の状況でございますが、これまでの経緯に照らしますと、今後も増加していくことが考えられます。
 次に、被保険者数の年齢階層別の伸びについてでございますが、平成14年度と平成16年度の比較で伸びが高い順に申し上げますと、最も高い年齢階層が70歳代で6,074人、次に80歳代で4,290人、次に60歳代で4,099人というふうになってございます。
 次に、まず滞納世帯数の対前年度比についてでございますが、平成14年度及び15年度は8%の増、平成16年度は11.4%の増の見込みでございます。また、収入未済額につきましては、平成14年度が10.4%の増、15年度が8.1%の増、平成16年度は10.7%の増の見込みでございます。
 それから次に、高額滞納世帯の割合でございますが、16年度の見込みで世帯数で5.6%、金額で25.9%ということでございます。
 次に、資格証明書の年度ごとの交付件数でございますが、平成14年度が1万2,816件、15年度が1万3,363件、16年度は1万7,293件の見込みでございます。また、短期被保険者証の年度ごとの交付件数につきましては、平成14年度が2,764件、15年度は4,505件、16年度は5,843件の見込みでございます。
 次に、口座振替の再振替についてでございますが、制度発足の6月と7月分で再振替件数が4,393件、保険料で見ますと7,359万7,000円ということになってございます。また、コンビニ収納につきましては、6月と7月で納付件数が1万7,903件、保険料で1億5,248万1,000円というふうになってございます。
 次に、医療費総額の対前年度比でございますが、平成14年度が2.1%の増、15年度が4.3%の増、平成16年度は5.0%の増の見込みです。なお、医療費総額が増加した要因といたしましては、高齢化の進展及び被保険者数の増嵩、こういったことが考えられます。
 次に、若い世代の1人当たりの医療費でございますが、平成14年度が約20万円で1.2%の減、15年度が約20万6,000円で3.1%の増、16年度は約21万4,000円で4.0%の増の見込みです。また、老人の1人当たり医療費につきましては、平成14年度約94万8,000円で2.9%の減、平成15年度が約96万8,000円で2.2%の増、16年度は約101万7,000円で5.1%の増の見込みでございます。
 また、レセプト点検の強化につきましては、平成14年度から選考試験により専門知識を有する人材の採用にあわせ、点検事務を区役所から本庁に集約するなどの改善を図っております。さらに、平成16年度からは電算システムの導入により、自動的に資格点検を行うなどの事務の効率化、適正化を図っております。
 次に、レセプト点検の充実強化の結果ということで、平成14年度は約3億4,178万4,000円で3.1%の増、15年度が約4億1,157万4,000円で20.4%の増、16年度は約5億898万9,000円で23.7%の増の見込みでございます。
 健康診断の受診についてですが、国民健康保険の加入者や社会保険の家族など、職場等で受診機会のない40歳以上の市民の方を対象に、基本健康診査、ミニドックと申しておりますけれども、これを実施してございまして、平成16年度の対象者数は約17万7,000人程度と推定されまして、受診者数は6万9,930人ということで、受診されてない方は残りの10万7,000人程度というふうに考えております。
 次に、対象者の未受診等についてでございますが、平成17年度から市民1人1人に応じた健康づくりを進めるため、対象者全員に40歳、50歳、61歳、70歳の人生の節目となる誕生月にあわせ封書で健診案内を送付するとともに、市政だよりやポスター、チラシを活用したPRを行い、対象者全員の受診に努めております。
 また、被保険者証の個人カードにつきましては、社会保険におきます実施状況について実態の把握等を調査研究してまいりたいというふうに考えてございます。以上でございます。

 

◯副議長(大石 司) 鶴川財政局長。


◯財政局長(鶴川 洋) 市税の滞納に関する御質問にお答えいたします。
 平成16年度末の市税の滞納者数は9万1,720人、収入率は95.1%の見込みとなっております。また、平成14年度からの前年度と比較した収入率の増減率でございますが、平成14年度は前年度に比べ0.3%の減、平成15年度及び平成16年度は0.3%の増となっております。
 次に、市税の滞納整理に対する取り組みといたしましては、昨年4月に策定いたしました財政健全化プラン税務行政実施計画に掲げております平成19年度の目標収入率96.0%の達成に向けまして、外勤等により滞納原因や納付資力等の調査を積極的に行い、滞納者の正確な実態把握に努め、納税に誠意のない納税者に対しましては、負担の公平の観点から滞納処分の強化を図っております。また、平成17年度におきましては、新たに特別滞納整理課を新設し、高額困難事案につきまして集中的な滞納整理を推進いたしているところでございます。以上でございます。

 

◯副議長(大石 司) 植木教育長。


◯教育長(植木とみ子) 国民健康保険等に関する授業の現状につきましては、社会科公民的分野の授業の中で、公的扶助や社会保険などの社会保障制度の充実の必要性について、少子・高齢社会の特色を踏まえながら学習しております。
 続いて、図書館に関する御質問についてですが、平成17年度の総合図書館本館と分館を合わせた資料購入予算は、平成14年度と比較しますと9,689万7,000円、25.5%の減となります。
 総合図書館本館の平成16年度の入館者は、14年度を100としますと122.5、貸し出し利用者は101.4と増加しております。貸し出し利用者の区別内訳は、東区1万8,634人、博多区1万997人、中央区7万1,059人、南区2万1,475人、城南区4万3,763人、早良区16万8,813人、西区7万9,520人、市外4万119人となっております。
 政令市における1館当たりの人口数につきましては平均で11万人で、本市では約13万9,000人でございます。
 民間からの寄附金につきましては、平成13年度に500万円、14年度から16年度の3年間で計1,100万円、17年度には約1,400万円をいただく予定で、9月議会で歳入の補正をお願いしております。
 図書の寄贈につきましては、平成16年度に1万2,000冊でございます。また、貴重な文献等の寄贈につきましては、原田種夫氏を初めとする作家や福岡アジア文化賞受賞者の竹内実氏の中国に関する書籍など、郷土福岡に関係の深い方々から多くの貴重な文献をいただいております。
 市民が自由に使えるパソコンは、図書の検索用パソコンが本館、分館を合わせ全体で47台設置しております。平成16年度の利用状況は368万件でございました。図書検索用以外のパソコンは現在のところ設置しておりません。
 総合図書館の司書資格を有する職員は、嘱託職員を含め116人中67人となっております。また、16年度の総合図書館の人事異動数は、一般職員46人中12人でございます。次に、16年度の司書資格取得者は2名でございます。また、人事異動につきましては、総合図書館は図書、文学、映像部門と多岐にわたる機能を有しているため、学芸員や専門員、読書相談員など専門的知識を有する職員を配置して、それぞれに求められる業務へ対応しております。今後の人事異動におきましても、そのことを配慮するとともに、資格の取得や研修への参加により専門性を高めてまいります。
 総合図書館の団体貸し出しの制度を利用している学校は、平成17年度では小学校が20校、中学校が1校の計21校となっております。また、PTAなどの学校関係団体は17団体ございます。
 朝の読書活動についてですが、各学校ではそれぞれの教育課題に応じて朝の読書活動のほかに計算や漢字等のドリル学習、なわとびや持久走等の体力を高める活動など、さまざまな活動を時間割に位置づけて取り組んでいるところでございます。現在、朝の読書活動を実施していない学校は、平成17年5月の段階で小学校17校、中学校22校となっておりますが、朝の時間帯以外にも帰りの会等で実施している学校も多くあります。朝の読書活動などの実施に当たりましては、校長が児童生徒の様子や特色ある学校づくり等と関連づけながら、何を実施したらよいかを判断しておりますが、朝の読書活動が持つ情緒の安定や集中力の高まりなどの効果が報告されていることから、その効果については引き続き啓発してまいります。
 学校司書の今後の配置目標についてでございますが、現在15名の学校司書が1人2校ずつを担当することとし、合計30校に配置しております。今後の採用につきましては、学校図書館の整備状況はもとより、司書教諭や学校図書館ボランティアの活動状況等を見ながら検討してまいります。また、司書教諭の配置校につきましては、平成17年度は218人となっております。未配置校は、配置義務のない11学級以下の学校のうち、小学校6校、中学校6校、養護学校高等部3校となっております。以上でございます。

 

◯副議長(大石 司) 柴原土木局長。


◯土木局長(柴原 斉) 都市計画道路についてでありますが、都市計画道路の整備に当たりましては、整備効果の発揮できる区間を設定し、事業化を行っているところであります。このため、本市と周辺市町にまたがる都市計画道路につきましても、より整備効果が発揮できるように、関係自治体と整備年度等について定期的に、また適時に協議を行いながら進めているところであります。しかしながら、自治体によっては、都市計画道路の整備に対する優先順位の考え方や地元の要望等によりまして路線全体としての整合がとれず、御指摘のような状況も結果的に生じている箇所もございます。ただ、道路の整備効果を上げるためにはその整合は必要であると考えておりますので、今後とも関係自治体と綿密に連携をとりながら進めてまいります。
 次に、都市計画道路の整備に関する市民への公表状況についてでありますが、本市の道路整備につきましては、これまで道路整備5カ年計画を策定し事業を進めており、その計画内容もその都度公表をいたしております。現在は平成15年度から19年度までの5カ年計画を計画期間とした道路整備アクションプランとして公表をいたしております。本プランの内容でありますが、道路整備のビジョンや成果目標等を定めるとともに、都市計画道路などの幹線道路について路線ごとに事業の完成時期や着手時期などを具体的に示しております。また、今回は新たに次期の整備計画に反映するため、調査や測量等に着手する路線も明示をいたしております。公表の方法につきましては、計画策定時にパブリックコメントを実施した際に公表をいたしておりますし、また、策定後は本プランをより広く市民の皆様に知っていただくために、市政だよりや土木局のホームページなどでお知らせをするとともに、パンフレットを作成し、各区役所、情報プラザなどで配布いたし、情報の提供に努めております。しかしながら、浸透が十分でなく、またわかりづらいという御意見もありますことから、今後は例えば区別ごとに、また路線ごとに計画内容を明示するなど、市民の皆さんにもっとわかりやすくなるように工夫をしていきたいというふうに考えております。以上です。

 

◯副議長(大石 司) 山口剛司議員。


◯19番(山口剛司) 2問目に入ります。
 国民健康保険の収納率ですが、収納率の向上と負担の公平性を確保することは非常に重要なことであります。国保収入についてなかなか改善されていかない。今の経済状況から国民健康保険を取り巻く環境は、日本経済の長期低迷による倒産、リストラ、失業や若年層の就職難によるフリーター、契約社員の増加など保険料を支払えない国保加入者が急増し、滞納者が増加しているのが現状ではないかと考えます。若年層の未納割合が増加傾向にあるという点で、実際に中学生であれば五、六年後には自分たちが主体者となって、かつ社会の一員としての義務が発生するということを身をもって指導していただいているのかということです。今の若年層の未納割合が増加していくことに憂慮しているのは私だけではないと思います。教育長の御所見を伺います。
 平成3年度、本市の収納率が政令市の順位で3位になったこともありました。現在の高額滞納者は3,000人を超えております。先ほど資格証の人数をお聞きしましたが、この高額滞納者はすべて生活困窮者ではなく、相互扶助精神に基づく国民健康保険制度の理解不足による納付意思の乏しい人たちもおられるのではないでしょうか。これから収納率を向上させる施策についてお尋ねしてまいります。国において携帯電話利用料金に上乗せして徴収する方法などを考えているようですが、本市でも取り組んではどうかと考えますが、その計画についてお尋ねいたします。別の角度からですが、口座振替が本市の場合54%と非常に少ない。この口座振替について、他都市の例ですが、東京八王子市で口座振替キャンペーンを実施していました。新規に切りかえると市の施設の利用料金を減免するとか、割り引きしたりしていました。本市でも期間も3カ月などと限定して、まずは口座振替率6割を目指すキャンペーンを実施してはいかがでしょうか、御所見を伺います。
 次に、国保の滞納者に対してですが、国保料徴収員の人は現在何人で、1人当たり月を平均すると何件訪問して、幾らの回収を実施しているのかお尋ねいたします。全滞納者には面談や電話で話すなどできているのかお尋ねいたします。さらに、新規滞納者ですが、どのような対策をとっておられるのか。また、その効果についてお尋ねいたします。
 次に、市税の滞納者と国保の滞納者ですが、情報の共有はできないものでしょうか。どちらの担当局も滞納者の状況調べにそれぞれ出向いている。滞納者が少ないときは、これらの事務事業は目立たないのでしょうが、市税は9万1,000人を超えており、国保についても5万2,000人を超えています。財政局長、滞納者データの一元化も含め、改善の余地がありはしないかお尋ねいたします。
 次に、支出についてですが、先ほどの報告でレセプト点検は適正な支出になるよう努力されていることが評価できます。今後も点検の強化を要望いたします。健康診断については節目健診が大盛況ということは非常にいいことです。しかし、その節目以外の人が厳しい。この現状を変えなければなりません。健康診断の受診率アップについて、秋田県ではインターネットによる健診データの閲覧と予防方法の情報提供を始めました。パソコンや携帯電話のインターネット画面を通じて自分の健康情報を照会できるシステムです。このシステムを県民本人が利用することで、自分独自の健康維持の方法や増進に役立つ情報を手にすることができるようになりました。特に脳卒中を発症した患者の内訳として、医療対象外の高血圧の人や正常値でも高目の人の血圧を下げることができれば、多くの人が血圧を下げ、脳卒中を防ぐのに役立っています。また、茨城県健康プラザでは、筑波大との共同開発で、インターネットによる自己診断表の記入で5年以内脳卒中で死亡する確率が予測できるソフトを開発しました。これにはがんや虚血性心疾患などの死亡率も予測できるようになっています。自分の健康状態が判断できるよう、病院の診断とあわせて自分でも状態の把握ができる、また改善された目標値を決め、達成するための努力をどうしていけばいいかわかります。このような方法で健康状態をよくしていくこともできると考えますが、本市でも取り組んではいかがかと提案いたします。御所見を伺います。
 また、広報紙などで健康診断の日程などを告知していますが、受診希望者待ちではなく、対象者へ受診予約カードなどを作成し、いつ受診するのかなど、保健福祉センターから連絡するなどの取り組みが必要ではないでしょうか。また、保険証のカード化で受診情報や投薬等の履歴など個人カルテの情報を記入できるようにすると、これがひいては健康診断後の医療費支出の抑制にもつながると考えますが、御所見を伺います。
 次に、図書館についてです。
 まず、本館としての利用状況についてお聞きしました。地理的立地からいっても利用者は早良区に特化されています。また、区というよりも百道地域周辺でしょうか。他の地域の市民に対してサービスが提供されていないことに危惧いたします。まず、1館当たりの人口では政令市の中では多い方です。さらに、貸し出し数、入館者数についても偏りがあります。市民サービスとしてはまだ改善の余地があります。栃木県日光市では、市民へのサービスとしてインターネットの蔵書検索を通じて本の郵便宅配などを行うeライブラリー事業を昨年2月にスタートさせました。私も日光市を視察し、さまざまな観点から勉強させていただきました。まず、配送料として郵便局の冊子小包を利用していて、料金は手数料込みで250グラム210円からとなっています。また、障がい者の方には障害者手帳の保持者に郵便料金の半額を免除しています。本の返却についても郵便を利用することができるようになっています。また、公民館に返却ポストを設置しており、それを利用すると、もちろん返却代はただです。この背景には、バスで図書館まで行くのに片道1,500円かかる地域があったり、車で行くとしても渋滞で片道4時間近くかかるときもあったりして、市民の利便性の向上を図る施策として非常に喜ばれていました。本市では先ほどの貸し出し数から見てみますと全市人口の23%にしかなりません。もっと利用者を増加するためにも、そして何より市民の利便性向上を図るために郵便による貸し出しを行ってはどうかと提案いたしますが、御所見を伺います。この案内のチラシは郵便局が印刷して全戸配布し、貸し出しバッグも企業の協賛など知恵を使い、日光市では費用の軽減をされておりました。こういった貸し出しの実験も何もしないのでは、図書館利用の不便な地域に住む市民の不満は何も解消されません。しっかりと答弁を求めます。
 また、総合図書館の図書購入費についてですが、年々減額されています。これはちょっといかがなものでしょうか。市長はめりはりのついた予算が大事であるといつも言われるように、本市の顔でもある図書館の充実を図ることが大事なのではないかと申し上げたいのです。これまでも新規購入図書について限られた予算でやりくりされていたのですが、それでも利用者からは読みたい本が予約待ちでなかなか借りられないといった話を聞いております。この点について御所見を伺います。
 市民からの寄附金についてですが、14年度は1件あったと聞きました。図書寄贈に関しては平成16年度本館のみで1万2,000冊に上っています。他都市やアメリカの図書館では財政事情厳しき折、図書館のレベルを下げないために寄附を募っているということです。本市でも図書館幹部職員が専任として取り組むなど、この寄附事業を拡大する意思はないかお尋ねいたします。
 本の団体貸し出しについてですが、本の冊数としては1,000冊と申し分ないのですが、借りる以上、期間中の保管場所や管理責任などの障害があって引き受け手を見つけるのが難しくなっています。市民の方から、公民館でサークルを開催しているときに、以前実施されていた青い鳥号のような移動図書館を運行させていただけないかと要望を受けておりますが、いかがでしょうか、御所見を伺います。
 次に、自由に操作できるパソコンの整備についてです。
 今や図書館においてはパソコンを整備するのは時代の要請ではないでしょうか。昨年、沖縄のインキュベート施設を視察しましたが、そこでも子どもたちがインターネットを自由に使い勉強していました。そこは本来就業者支援施設ですが、休日などは子どもたちにもパソコンを使用させているとのことでした。本市周辺市町村にも市民が自由に利用できるパソコンを整備している図書館があります。本市は何と1台もないのです。おかしくないでしょうか。市民の情報活用能力を向上させるためにも、17年度は予算措置もとっておられないでしょうからできないでしょう。ぜひ次年度は整備していただきたいのですが、御所見を伺います。
 今やインターネットの普及でその分図書館の役割が減り、本の貸し出し数も減少しているのではないかと思っておりました。しかし、アメリカにおいてはその逆で、コンピューターが普及するにつれ図書館の利用が増加していると言われています。これはただ単に本の貸し出しを受けるのではなく、そこにある知恵や司書との話の中で生まれる価値を市民の皆さんが理解し利用して、新しいものを生み出しているということではないでしょうか。本市の状況を見てみますと、まだ取り組む余地があるように思えてなりません。図書館を情報センターとして位置づけ、そこで開催される講座なども文芸分野にとらわれることなく、さまざまな視点から講座を実施することが大事であると考えますが、御所見を伺います。
 次に、学校図書室に関してですが、図書購入費は年々減少しており、17年度は14年と比較すると87.9%で、1校当たりでも84%と大きく減額されています。平成16年5月の新聞には、福岡県公立小中学校の図書購入費が前年度に比べて1.0%減少していると報じられましたが、本市の場合は平成15年度と平成16年度で0.7%の減額、平成16年度と平成17年度では前年の6.1%減額しています。子どもたちの本離れ、活字離れが叫ばれて久しいですが、古い本ばかりで生徒たちが興味を示さないようになれば、図書室の意味が損なわれるのではないかと危惧します。他政令市と比べても本市の図書購入費は削減幅が大きいのではないでしょうか。予算の増額を強く求めておきます。また、図書館の団体貸し出しは平成17年7月1日現在、小中学校及び学校関係団体合計で38校しかありません。教員の先生方も授業方法などを学ぶアイデアの域とするためにも、この団体貸し出し利用を全学校で連携すべきではないでしょうかお尋ねいたします。
 総合図書館の司書についても、計画されているようにぜひ増員を求めます。
 また、学校司書の配置ですが、次代を担う子どもたちに文化、教養の場をつくり、ともに学んでいくということは今の教育行政に課せられた使命であると考えます。学校司書を全校配置するのは、財政が厳しき折、希望どおり予算が配分できないのは承知していますが、しかし、15人で30校を担当しているようでは余りにも少ないのではないでしょうか。必要最小限の措置として今後どのようにされる方針をお持ちか、御所見を伺います。
 また、学校の図書室を地域の皆さんに開放する流れが始まっています。神奈川県川崎市では、16年から小中学校15校で学校図書館を開放しています。東京都台東区でことし7月より、まちかど図書館と命名して小学校の図書室を地域に開放しました。地域住民からは図書館の利用が便利になったと好評を博しています。今後は学校だけではなく、保健所など区が所有する施設に対しても開設する予定になっているそうです。開設日を毎週土曜日と日曜日午前10時から午後5時までとしており、子ども連れのお母さんも図書館が近くにできたので、子どもと気軽に来られるようになったと喜ばれています。本市でも図書館が利用しにくい地域に対し取り組みを検討し、実現の方向で協議が進められないかお尋ねいたします。
 次に、都市計画道路の整備についてですが、これからもわかりやすく公表することを要望いたします。
 また、計画論としての都市計画道路について質問してまいります。
 本年8月、福岡県建築都市部より都市計画道路としての幹線街路について抜本的な見直しを図るとの新聞記事が載っておりました。政令市を除く福岡県内において都市計画決定後も長期間未着手となっている路線、すわなち未着手路線は延長ベースで全体の52%、736キロに達し、そのうち都市計画決定後30年以上経過した区間が64%を占めています。この実態を受け福岡県は、県内690未着手全路線を対象にそれぞれ路線カルテを作成し、廃止や計画変更にも踏み切るとのことです。これまで本市では都市計画審議会でひとたび計画決定がなされたならば、一部の例外を除き変更はないとの姿勢でした。しかし、長期間にわたり整備できないのであれば、そこは期限を決めてそのまま存続するのか、または廃止や計画変更をするなどの措置をとる必要があるのではないかと考えます。都市計画道路について計画決定を行った後は、土地の所有者に対し個人の権利制限を課すという重大な決定事項であります。したがって、一度決定したものをおいそれと変更できないのも当然のことと思います。しかしながら、計画決定後30年を超えるような長期にわたり未整備となっている路線については、計画当初の目的やその整備効果が現在では果たせるのかどうか、費用対効果を見た場合にはどうか、現在または将来に向けてもなお必要な路線かどうか、整備を行うことが現実的かどうかなど、真剣に議論いただきたいし、住民の意見もよく聞いていただきたいと考えます。福岡県は未着手路線で路線ごとにカルテをつくっていきます。本市の今後の都市計画道路の見直しスケジュールやそれに伴う市民参加のあり方、検討の進め方などについてお尋ねいたします。
 以上で2問目を終わります。

 

◯副議長(大石 司) 植木教育長。


◯教育長(植木とみ子) 若者の将来の社会の一員としての義務ということにつきましては、国民の生活は相互の助け合いによって成り立つことを踏まえ、病気になった場合や将来老後を迎えたときのことを自分のこととして考えられるように学習しております。今後とも、国民の権利とともに、納税の義務、勤労の義務、教育を受けさせる義務など、国民として果たすべき義務や役割について理解を深めるよう、しっかりと指導してまいります。
 次に、図書館についてです。
 郵便による貸し出しにつきましては、現在福岡市では、図書館への来館が困難な障がい者にきめ細かな図書館サービスを提供するとの観点から、返却も含み無料で実施しているところでございます。郵便による貸し出しを全市民を対象に行うということにつきましては、貸し出し、返却、発送業務の大幅な増にかかる人的体制の整備や郵送料の市民負担等の問題がありますので、今後の研究課題とさせていただきます。
 借りたい本が借りられないとの利用者の声があるとのことですが、予約が集中するベストセラー等の本につきましては、本館と分館で一定冊数購入するなど調整をいたしております。また、予約の多い本の寄贈を館内の掲示やホームページ上で市民に呼びかけているところでもございます。
 次に、寄附事業を拡大することについての考え方でございますが、総合図書館では開館以来、多くの方々から個人所蔵の図書や福岡ゆかりの書籍、同人誌等、貴重な文献等を寄附いただくなど、図書館の充実に努めてまいりました。今後はさらに、企業や各種団体等との連携や研究者などとのネットワークを構築し、図書館資料の充実と図書館サービスの向上に取り組んでまいります。
 移動図書館につきましては、昭和29年に子ども向け図書について開始いたしましたが、昭和34年度に個人貸し出しから読書団体への団体貸し出しに切りかえたことにより廃止したものでございます。本市としては平成8年の総合図書館の開館に伴いまして、各市民センターの図書室を分館として位置づけたほかに、博多南図書館、和白図書館をそれぞれ地域交流センターの整備にあわせて設置し、図書サービスの充実を図っているところでございますし、さらに、現在青い鳥号などで配本しております団体貸し出し制度もより拡充したいと考えておりますので、移動図書館再開の考えはございませんので、済みませんけれども御理解いただきます。
 利用者が自由に利用できるパソコンの整備につきましては、利用方法や必要台数など、導入について検討してまいります。
 講座の実施につきましては、現在国際講座、児童文学講演会、郷土セミナー、古文書講座、アジア映画講座等さまざまな視点から実施しております。今後とも情報化、少子・高齢化、国際化など、社会の情勢の変化に対応し、時宜を得た講座の企画実施に努めてまいります。
 各学校と総合図書館との連携につきましては、総合図書館における団体貸し出し制度の活用を行い、児童生徒の読書活動の充実に役立てているところでございます。今後とも、各市民センターに設置されております分館の活用等も含め、総合図書館の団体貸し出し制度の活用が促進されるよう、より一層啓発してまいります。
 学校司書の今後の配置方針についてのお尋ねですが、学校司書の配置につきましては、3年ごとに配置校を移すことにより、その効果を全校に広げるよう努めてまいります。あわせて、学校司書の配置効果をより一層高めるために、司書教諭や学校司書、学校図書館ボランティアの研修会を充実させ、学校図書館関係者の資質や技能の向上を図り、子どもの読書活動の推進に努めてまいります。
 最後に、学校図書室の地域への開放につきましては、現在博多小学校、曲渕小学校、城浜小学校、元岡中学校の4校で実施いたしております。また、本市では平成17年3月に福岡市子ども読書活動推進計画を策定し、子どもたちの読書環境の整備等に取り組んでいるところでもございますので、学校図書室の地域への開放につきましても、今後さらに拡充する方向で検討を進めてまいります。以上です。

 

◯副議長(大石 司) 石井保健福祉局長。


◯保健福祉局長(石井幸充) まず、国民健康保険料を携帯電話の利用料金に上乗せして徴収する方法についてのお尋ねでございますが、この仕組みにつきましては、現在国において検討されているということでございますので、その動向に留意してまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、収納率の向上についてでございますが、口座振替世帯の収納率は、平成16年度の見込みでございますが、97.6%と極めて高い収納率になってございます。そういったことで、口座振替は収納率向上にとって効果的かつ重要なことであるというふうに考えております。したがいまして、今後他都市の実情等も含め、その方策について積極的に検討してまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、国民健康保険の徴収嘱託員でございますが、全市で72名配置してございまして、平成16年度見込みで1人当たり月平均、訪問件数で約300件、徴収金額で約300万円ということでございます。
 次に、滞納世帯につきましてでございますが、家庭訪問や電話催告による納付指導に努めておるところでございます。また、訪問して不在の場合は、納付指導のため連絡票等をとめ置きいたしてございます。
 次に、新規滞納者に対しましては、納付期限の翌月に督促状を発送し、指定期限までに納付がない場合は催告書を送付すると同時に、徴収嘱託員が家庭訪問し、早期に納付指導を行うなど、滞納額を累積させないということに努めてございます。
 次に、現在健診の受診率アップのため、毎年健診の内容や実施場所、日時などを紹介した健康ガイドの全家庭への配布や市政だより等による健診のPRに努めておりますが、御提案のインターネットによる健康づくりにつきましては、今後、他都市の実施状況等も参考に調査研究してまいりたいというふうに考えております。
 次に、今年度から実施しております節目健診につきましては、対象者全員にダイレクトメールを送付し、受診の徹底を図っておりますが、受診されていない方の対応につきましては、さらに引き続いて検討してまいりたいというふうに考えております。
 また、被保険者証のカード化につきましては、必要情報の選定、機器の整備、プライバシーの保持等さまざまな課題がございますので、そういう課題の整理が必要だというふうに考えてございます。以上です。

 

◯副議長(大石 司) 鶴川財政局長。


◯財政局長(鶴川 洋) 市税と国保の滞納者データの一元化につきましては、税務情報は地方税法に規定された守秘義務によって目的外使用は原則として認められておりません。各法令に特段の根拠がある場合に限って税務情報を提供できるものであり、お尋ねのような市税と国保の納税者のデータの情報の共有につきましては、法令の守秘義務に抵触するものと考えられますので、御理解を願いたいと思います。以上でございます。

 

◯副議長(大石 司) 大場都市整備局長。


◯都市整備局長(大場美徳) 都市計画道路網の見直しに関します御質問にお答えいたします。
 都市計画道路につきましては、これまでも必要に応じまして、全体的、部分的に道路網の見直しを行ってきたところでありますが、今後とも社会経済情勢の変化を踏まえ、適宜、適切に見直しを行うことが必要であると認識いたしてございます。このため、都市計画道路の見直しを行う基準となりますガイドラインの作成を本年度から平成19年度までの3カ年で行いますパーソントリップ調査とあわせて進めていくことといたしてございます。その後、ガイドラインに基づき、未整備路線のカルテを作成するなど、必要性の検証を行うことといたしております。その結果、都市計画変更等を行う必要があると判断される路線につきましては、平成20年度以降に情報開示を行うなど、市民の理解を得ながら必要な手続を進めてまいりたいと考えてございます。以上でございます。

 

◯副議長(大石 司) 山口剛司議員。


◯19番(山口剛司) まず、計画道路の未着手路線についてですが、路線ごとにカルテを作成していくということですので、一歩前進です。全国で公共工事全体の見直しが叫ばれています。しっかりと議論を深め、よりよい方へ向けていただくよう要望いたします。
 国民健康保険についてですが、るる提案を含め申し上げてまいりました。平成16年度末には約49億円の累積赤字が見込まれております。保険年金課の担当者の方々は収納額の増加を目指して努力されていますが、なかなか黒字に転換することが難しい現状にあります。税の滞納者に対する取り組みについても市税と国保の滞納者の情報の共有ができるよう、市の状況を国へ働きかけをお願いいたします。徴収を担当されている方は、支払わない、または支払えない方へ出向き、業務を遂行されています。なかなか他の部署からは、その御苦労ははかり得ないものであると意見を申し述べます。
 医療費の支出削減には、我が会派がかねてより申し上げていますように、元気なお年寄りや病気にならないための予防策をとることが大事ではないでしょうか。公民館での各種健康サークルや病気予防プログラムをつくることで、各人が健康に過ごせるよう行政として指導していくことが肝心なことではと考えます。このような国保会計の状況をどう改善していくのか、山崎市長の御所見をお伺いいたします。
 次に、図書館、学校図書室についてです。
 ユニセフが発表した世界子ども白書によると、初等教育を受けられない子は途上国で1億2,000万人を超えると報告されております。それに比べると日本ははるかに恵まれた環境にあるのですが、残念ながら活字離れが進んでいます。この対策は大事です。たった1冊の本さえ手にできない子どもたちがいることを忘れてはなりません。今や雇用の流動化や情報の高度化が進み、これらの情報にアクセスするのが難しい個人や中小企業の方々に対し支援をするのは図書館の目的にも当てはまると思います。このようなビジネスサービスは個人の経済的自立を促し、地域経済の活性化にも役立つはずです。都市の魅力を高め、新たな都市活力を創造することを目標としている本市にとって、図書館を魅力あるものにすることが大事なことです。図書館利用の不便な地域をなくすための施策が今こそ必要ではないかと考えますが、最後に山崎市長の御所見を伺い、質問を終わります。

 

◯副議長(大石 司) 山崎市長。


◯市長(山崎広太郎) 国民健康保険、これは市民の健康を保持する上で大切な制度でございますので、維持に努めておるところでございます。収納率のアップに今後もいろいろ知恵を出して取り組ましていただきたいと思っております。医療給付費が増大傾向にございます。医療費の適正化ということも非常に重要な目標でございまして、そのためには市民の健康づくりが大切だと。健診事業の充実と周知の徹底ということ、それから、行政と地域が一体となって健康づくりを進めていくということだと考えております。現在各区では地域住民と行政が共働いたしまして、ため池散策路や歴史的遺跡などの地域の特色を生かしながら、歩きたくなるまちづくりの取り組みをソフト、ハード両面から進めております。特に自治協議会において地域のウオーキンググループなどを中心とした健康づくりを推進してまいりたいと。とにかく自治協議会等が中心になっていただいて、やはり高齢者の健康を維持する、あるいは能力を向上するという方向でいろいろな運動を進めていきたいと、このように考えておるところでございます。
 次に、総合図書館の問題でございますが、非常に図書館というのは大事な機能を果たしておると考えております。平成8年に開館をいたしたわけでございますが、現在福岡市の総合図書館は全国でトップクラスの利用をいただいておると。市民に愛され高い評価をいただいておりまして、大変喜んでおるところでございますが、図書館の機能、蓄積された豊富な資料、それから、司書などの専門的な能力、そして多くの来館者があるという3つの資源を生かしまして、さらに、新たなサービスを付加、充実していくことが大変大事だと考えております。図書館サービスが受けにくい地域に対しましては、これまで地域交流センターに併設いたしまして、地域交流センターの整備にあわせて、その中に博多南図書館あるいは和白図書館を設置してまいったところでございます。今後とも図書館サービスの充実に努めるとともに、子どもの読書活動を進めるため、学校図書室の地域開放を図るなど、市民にとって利用しやすく、魅力ある図書館づくりを進めてまいりたいと、このように考えております。御質問の趣旨、十分酌みとめてまいりたいと考えております。

 

福岡市議会議員
山口つよし

公明党 福岡市議団

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